注目される与信管理のASPサービス展開(中編)

2007年07月03日(火)

[ 43 号]

 来年4月に施行されるJSOX法で財務報告のための体制整備が義務化される。上場企業は自社やグループ会社の取引について厳正なリスクマネージメントを求められるのだ。取引先が突然倒産して債権回収できないようなリスクを回避しなければ企業の存続はない。与信管理のASPサービスを展開するリスクモンスター株式会社は、東京商工リサーチから入手する170万社の与信情報を元に、顧客企業にA~Fの6段階で格付ごとに倒産した会社の割合を提供する。2006年の実績をみると、格付けランクAの企業の倒産はほぼ0%。倒産企業の85%がEかFだった。また格付けに応じた取引限度額も提示する。
内部統制の要となる与信管理のASPサービス
 取引先の初期判断サービスに「e-与信ナビ」がある。変わりゆく企業の姿を映す与信指標。新規顧客との取引を開始前の判断基準になるもので、このサービスはインターネット経由で常にこの与信指標が閲覧できる。一件当たり1000円~1500円で利用でき、入会金の3万円と利用件数によって異なる月額料を徴収する。40社で月5万円という「e-管理ファイル」は、ファイルに登録した取引先企業を継続的に監視し、信用力に大きな変化があった場合はアラーム通知するというものである。

リスクモンスター株式会社 代表取締役社長 菅野健一氏

リスクモンスター株式会社 代表取締役社長 菅野健一氏


 では、JSOX施行後の企業について、リスクモンスター管野健一社長はこう語る。
「ビフォーJSOXで生き長らえている企業は多くありますが、アフターJSOXでは、虚偽報告や粉飾決済があれば取締役の責任回避は出来なくなり、刑事罰の対象となる」

 内部統制をやっていると言っていても、粉飾決済が明るみになると虚偽の内部統制の報告をしたことになる。工業製品や食品の不具合で市場から退散した企業も目立つが、これはステイクホルダーや生活者の反応が厳しいのが理由だ。販売系の企業は、架空取引など外部との不正取引は表面化しにくいため、そういった取引の異常性を検知するのに、今後いっそう与信管理は重要になる。
( 植田鉄也 )

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