『リスクはじきに目を覚ます 「内部統制」時代の与信管理』

【東京ITブックナビゲータ】

2008年05月13日(火)

[ 82 号]

 営業に携わる人間にとって、売上成績ほど大事なものはない。足を棒にして日々提案に歩くなかで、時にそれほど苦労していないのに「これは!」と思える案件が飛び込んでくることがある。「俺はツイている!」と喜び勇んで契約を結ぶのは当然のこと。

 しかし冷静に考えてほしい。よほど自社の商品が優れていればこんな楽なケースもあるだろうが、大して足も頭も使わず、どうして良質案件が転がり込んで来るのか。それは翌月末あたりに売上入金がないことでようやく気付くだろう。慌てて先方に確認すると「社内決済が遅れていまして」「経理担当者が休んでいて」「弊社の振込ミスで」などと返ってくる。そこで手を打てればまだ良いが、翌月には不渡りや銀行取引停止など手遅れになっているかもしれない。不良債権の回収は、後向きな作業だけに営業成績を上げるよりも辛い。

 本書は、インターネットや信用情報を使った取引先の情報収集ノウハウ、決算書の読み方、「危ない会社の見極め方」、ルール運用方法、内部統制対策まで盛り込まれた。与信管理を実際にどうすればいいのかが一冊読めば理解できるように仕上がっている。

 「幹部が突然退職した」「仕入担当者が頻繁に入れ替わる」「上層部に対する悪い噂がある」など40項目から成るチェックリストやリスク回避の契約書類といったテンプレートも豊富だ。

 また、項目ごとに確認テストも付いており、自己学習だけでなく研修にも使える。経営や管理部門に携わる人は当然知っておくべき内容だが、営業部門担当者もぜひ一読し、不払いリスクに備えておきたい。

『リスクはじきに目を覚ます「内部統制」時代の与信管理』
著者:リスクモンスター データ工場  発行:ダイヤモンド・ビジネス企画
A5判/352ページ  定価:本体2,200円+税

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