
『TC35711XBG』のピクセル処理性能は1秒あたり800メガピクセル(8億画素)を実現。サンプル価格は8000円
近頃は、携帯型、据置型ともに、ゲーム映像のクオリティの高さに驚かされる。思えば家庭用ゲーム機が現れた当初は2D映像が主流だったが、1990年代中盤からはゲーム機に3Dグラフィック機能が搭載され、それまでのドット絵に代わり、ポリゴンを利用して映像が制作され、高品質な映像になった。
だが、それは家庭用ゲーム機だけではない。最近は、携帯電話でも3D映像のゲームに対応した機種が増えている。しかし実際、3Dゲーム対応ソフトはあまり多くない。それというのも、携帯電話向けのゲームソフトは、LSI(大規模集積回路)性能で1秒間に数メガポリゴンしか処理できず、この容量の少なさがソフト開発を妨げてきた。
ところが、その課題を解決し、ソフト拡充に貢献する画像処理LSI『TC35711XBG』を開発したと、株式会社東芝セミコンダクター社が7月17日に発表した。これまで業界最高クラスと言われていた同社従来品『TC35296XBG』は、1秒あたり2.6メガポリゴンだったが、その約38倍となる100メガポリゴンという世界最高速の3D描写を実現した。
『TC35711XBG』には、高性能3Dグラフィックス・プロセッサとマルチメディア処理に適した同社独自のメディアプロセッサ『MeP』、そして携帯機器向けの高性能プロセッサコア『ARM11 76JZF-S』が搭載されている。また、ワイドVGAに対応したLCDコントローラの内蔵や最新のプログラミング技術『プログラマブル・シェーダー』に対応しているので、光沢面の反射像や逆光の眩しさまで再現可能となった。携帯電話で据置型の家庭用ゲーム機並みの処理能力を実現したことにより、新作ソフトの開発はもちろん、家庭用ゲーム機の旧作を携帯電話向けに有効活用できるなど、携帯電話のゲーム市場の活性化が期待されている。今年10月以降にサンプル出荷を予定しているそうだ。
家庭用ゲーム機並みの映像クオリティが楽しめるゲーム機能がついた携帯電話が、DSやPSPに続く携帯型ゲーム機としての地位を獲得する日はそう遠くないかも知れない。
(
石田絢子
)
記事についてのご意見・ご感想
『 世界最高速の画像処理LSI 『TC35711XBG』開発 』に対する






ページの先頭へ
