第11回組込みシステム開発技術展・年々大きくなるESEC、今年も大盛況。過去最多の600社が出展

2008年05月27日(火)

[ 84 号]

 組込みシステム開発に必要なハードウェア・ソフトウェア・コンポーネントから開発環境まで集まる日本最大の専門展示会「組込みシステム開発技術展(以下ESEC)」。今年は、過去最多の600社が出展し、特設された「組込みボード・コンピュータEXPO」には、ボード関連企業が集結した。

 ESECは、有料専門セミナー、無料技術PRセミナーが充実しているが、各社ブースでも絶えず無料イベントや講演が行われており、どこも満席で賑わっていた。ARMブースではディジ・インターナショナルが、ARMボードを使用した開発キットConnectシリーズなどのPR講演を行い、1万円均1、2万円均一のESEC特別価格で販売していた。

 エスマテックは、話題のAndroid端末を展示。Javaをはじめとする組込みシステム向けのVM(Virtual Machine=仮想マシン)開発を行う同社は、「VMのポーティングからミドルウェア、コンテンツ開発、検査までAndroidに関するすべての技術サポートの提供が可能」(眞壁幸一代表取締役社長)とのこと。

早くもAndroid端末を展示

早くもAndroid端末を展示


 また、同社の組込みデバイス向けマルチメディアプレイアー「Flex Motion」は、携帯電話などで高画質な動画視聴を実現。このプレイヤーだけで、ユーチューブやニコニコ動画も再生可能だそうで、すでにCanCam.TVなどに採用されている。

esmertecのFlex Motionデモ(CanCam.TVを放映)

esmertecのFlex Motionデモ(CanCam.TVを放映)


 エイディシーテクノロジーは、手軽にブルートゥースを組込める「ZEAL(ジール)シリーズ」商品を販売。5円玉サイズの小型モジュールを使い、面倒な認証費用や手続き不要、シリアルケーブルをZEALに置き換えるだけで、ブルートゥースを組込むことが可能だという。

 アドソル日進は、センサネットワークZigBeeのサービスキットを販売。室内で、コンセントに差し込むだけで、ZigBeeネットワークを実現するルータユニットを展示。また、屋外で同社独自の技術による、中継端末の電池駆動を実現したセンサネットワークシステムの展示を行っていた。「お客様の環境下で、ZigBeeネットワークが使用可能かといったご相談も承っております」(エンベデッドソリューション事業部・川口大介氏)


 ノルウェーのTROLLTECH社は、クロスプラットフォームのアプリケーションフレームワーク「Qt(キュート)」とそれにより開発された携帯端末を多数展示していた。Qtはグーグルアースやスカイプなどディスクトップアプリケーションにも採用されている。

TROLLTECHブース

TROLLTECHブース


 塩尻インキュベーションプラザ(SIP)は、塩尻市組込みシステム産業振興プロジェクト。信州大学、長野工業高等専門学校と協同で、地域においてのエンジニア育成プラットフォームを構築している。同ブースではSIPに入居している会社のブース展示や、新たにソフト開発事業を行おうとする入居者を募集していた。首都圏外に組込み開発の拠点を作る新たな取り組みとして注目される。

 年々出展社、訪問者数とも増え続けるESEC、今年も大盛況だった。
( 角田早苗 )


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