今年で10周年を迎える同展示会のテーマは「OSSで拡大するビジネスチャンス」。成熟期に入ったOSSをいかに活用し、ビジネスにつなげていくかを積極的に提言していこうという趣旨で開催された。UbuntuなどデスクトップLinuxの話題は少なく、大きなブースは「日立製作所」「NEC」「IBM」のみと控えめだが、より安定化し高機能化したOSSの新しい時代の到来を感じさせる内容であった。

特に、Web2.0の次のキーワードとも言われ、SaaSと一緒に引き合いに出されることも多い「クラウドコンピューティング」関連の講演や展示は人気が高く、ハードウエアを含めたインフラ、アプリケーション、膨大なデータといった複数要素を、データセンターやサーバを駆使し包括的なサービスとして構築するノウハウに視線が集まった。
一方で、運営コストの最適化や環境問題配慮に関する展示も目に付いた。中でもサーバのランニングコスト増大を解決する手段として「サーバ仮想化」への関心が高く、オープンソースの仮想化ソフトウェア「Xen」の講演や関連展示に耳を傾ける人が目立った。環境問題対策では、Linuxの生みの親のライナス・トーバルズ氏、Linuxの省電力機能が手薄なことを受けて、グリーン化への対応を明言したことが記憶に新しいが、これに対しNECが省電力コンポーネントを使ったCPU・チップセットや高効率電源を使ったサーバ機、冷却効率を最適化したサーバラックの展示を行っていた。
SIer関連では、セブンドリーム・ドットコムのECなどの大規模SIでいち早くOSSを活用してきた野村総合研究所が、OSSによる業務システムを構築するためのワンストップサービス「OpenStandia」を出展。オープンソースそのものを盛り上げようとオリジナルの「オープンソース焼きそば」を浴衣姿で配布するなど、一歩早く夏のお祭りの雰囲気で活気に溢れた。
LinuxWorld名物といっても過言ではないオープンソース開発コミュニティやユーザーグループの活動を紹介する「.orgパビリオン」では、今年の秋にリリース予定の「OpenOffice3.0」がいち早く展示されていたほか、こちらもまもなくリリース予定でOpenIDに対応するCMS「Geeklog 1.5」、そして人気CMSの最新版「Xoops Cube」が軒を連ねた。特にエンタープライズ向けで注目されたのは、OSSのロードバランサ「Ultra Monkey-L7」だ。ショッピングサイトなどに対応し、市販製品と比べて10分の1程度にまで初期コストを削減できる点が評価された。また、Linuxエコシステムの一環として注目される組み込み機器用のGUI基盤「WideStudio/MWT」では、1つのコードでマルチプラットフォーム対応が可能になるデモを行い、様々な業種からの質問が相次いでいた。
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増田真樹
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『 LinuxWorld Expo/Tokyo 2008、高機能化するOSS 』に対する






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