株式会社ウェブキャリア(東京・中央、川井健史代表取締役)は7月から9月にかけて、Ruby on Railsでの商用開発を促進するための実戦的ノウハウを提供する「Ruby on Rails Summer Festival 2008」を開催している。期間中はRuby・Railsを商用で既に使っている開発者や、Ruby・Railsの本の著者らが、Ruby on Rails導入の経緯や開発ノウハウなどについて語るセミナーが、計6回予定されている。
変化し続ける「アジャイルマインド」が重要
7月25日の第1回セミナーでは、株式会社ローハイドの吉見和也氏が講演。大学時代よりウェブ開発を行い、現在は同社の現場責任者として開発を行う吉見氏は、Ruby on Railsを用いたアジャイルソフトウェア開発の現場をテーマにして、これまでの開発実績をもとに、直面した問題点やその解決方法、アジャイル開発の導入プロセス等について説明した。

第1回セミナーで講演を行う株式会社ローハイドの吉見和也氏
個人の集まりとして始まった同社では、当初は開発について「決まったルールもなく、自分の信念の元で最善を尽くす」(吉見氏)という「カウボーイコーディング」のスタイルをとっていたが、Ruby on Railsと出会ったことで、全社を挙げたアジャイル開発に正式にシフトしたという。吉見氏はアジャイル開発について「何をすればアジャイルか、明確な定義はない。むしろクリエイターズスピリッツのようなもの」として、「計画に従うより、状況や姿勢に応じて常に変化」し続ける「アジャイルマインド」が重要であると説明した。
その上で吉見氏は、アジャイル開発の導入時に同社が取り入れた仕組みとして、(1)朝礼と終礼による意識のすり合わせ、(2)設計に先立つ開発規約、(3)RSpecを用いたテスト駆動開発、(4)全てのコードを対象としたコードレビュー、(5)週ごとの作業振り返り、(6)スクリプトを用いたルーチンの自動化―などを挙げた。同社では今後の目標として、Railsを用いたエンタープライズ系の開発に取り組んでいくという。
Rubyの感性にマッチしたエンジニアに
7月28日の第2回セミナーでは、「Ruby on Rails 逆引きクイックリファレンス Rails 2.0対応」を共同執筆した伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の大場光一郎氏、株式会社万葉代表取締役の大場寧子氏、同社専務取締役久保優子氏が講演。Railsについての想いや、チーム作りのポイント、技術的なポイントを語った。

7月28日に行われた第2回セミナーの様子
大場氏はRailsの価値について、その生産性の高さや、構造化に向いている本格的なフレームワークに加えて「開発者が気持ちよく作れるので、効率よく開発ができる」点を強調、そのためには「Rubyの感性にマッチしたエンジニアになる必要がある」という。この感性について大場氏は「強制するより、皆で相談、工夫して進める」「上流下流を分けず、要求から実装まで皆で考える」などといった姿勢を指すと説明した。
大場氏はまた、Ruby on Railsによる開発を行う際の姿勢として、80/20ルールを適用するべきだと説明。例えば完全な仕様を追求するよりも、重要な80%の仕様を残して20%を切り落とすことや、20%の労力で80%をカバーするフレームワークを構築することで生産性が向上するという。同氏によれば、開発の迅速性に優れたRuby on Railsを用いた開発案件は徐々に増えつるあるが、一方で頻繁にバージョンアップを行わないとプラグインが対応しないなどのデメリットもあるため、「クライアントに(Ruby on Railsの)特性を理解してもらうことも重要」としている。
今後のセミナー予定
・8月25日(月) 倉貫義人氏(TIS株式会社)
・8月28日(木) 諸橋恭介氏、浦嶌啓太氏(株式会社 永和システムマネジメント)
・9月11日(木)濱中慶氏、成田智也氏(ニフティ 株式会社)
・9月下旬 新井元基氏(株式会社ドリコム)
※詳細は同社ウェブサイト(http://www.web-career.com/seminar/summer-fes/)へ。
(
山内大輔
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『 《「Ruby on Rails Summer Festival」開催中》 商用開発の促進へ実践ノウハウ提供 』に対する






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