《「Ruby on Rails Summer Festival」開催中》 マネジメントの視点からRubyの特性など語る

2008年09月09日(火)

[ 98 号]

 株式会社ウェブキャリア(東京・中央、川井健史代表取締役)が7月から9月にかけて開催している「Ruby on Rails Summer Festival 2008」は、8月25日と28日にセミナーを行い、Ruby on Railsに精通した専門家がそれぞれ講演。商用開発でRuby on Railsを使うためのノウハウを披露した。

 8月25日の第3回セミナーでは、TIS株式会社でオープンソースのRuby on Rails製の社内SNS「SKIP」の開発などを手がける倉貫義人氏が講演。Railsを効果的に活用するためのチームづくりや、コミュニケーションの工夫などのマネジメント的な観点から見た事例を語った。

TISの倉貫氏

TISの倉貫氏


 マネージャーとしてRuby on Railsを導入した倉貫氏は、プログラミング言語だけを変えるだけでは結果に圧倒的な差は生まれないと指摘。プロジェクトに“CoC(Convention over Con figuration:設定より規約)”と“DRY(Don’t Repeat Yourself:同じコードは繰りかえさない)”の2点に代表される「Railsのコンセプト」を取り入れることが効果的であるとした。また、Railsの利点は生産性よりも保守性にあると説明。要件定義からテストまでを段階的に実施するウォーターフォールモデルよりも、「永遠のβ」を随時リリースし続けるWeb2.0的な開発手法によって、Ruby on Railsの特性をより活用出来るとした。

 続く28日の第4回は、インストールからリリースまで、Ruby on Railsを使いこなすための様々なテクニックを紹介した「Railsレシピブック」の執筆に参加した株式会社永和システムマネジメントの諸橋恭介氏、浦嶌啓太氏が講演。今回はCapistrano、named_scope、Hamlの3ツールについて、利便性や使い方のコツを説明した。

永和システムマネジメントの諸橋氏(左)と浦嶌氏

永和システムマネジメントの諸橋氏(左)と浦嶌氏


 Capistranoは、Rubyで書かれたデプロイ(実行可能なように準備する)のためのツール。アジャイル(迅速)なプロジェクトではデプロイが重要視されている。Capistranoはその手順を全て自動化できるため、より頻繁にデプロイを行ってプロダクトの完成度を高めることが可能。またnamed_scopeは、高度な機能を備える高機能検索APIで、Rails2.1に新たに組み込まれた目玉機能の一つでもある。複雑な検索条件をこれまでになくシンプルかつ柔軟に記述できるもので、「技術的にも大変面白く、ぜひ一度使ってみて」(諸橋氏)。

 続いて浦嶌氏は、プログラムをブラウザなどに表示するためのView Templateとして用いられるHamlについて解説。インデントなどを用いた記述を行うことによって、少ない行数で正しいHTMLを記述することができるこのマークアップ言語を利用することによって、「プログラマーにとっては、とても煩わしい作業だったVIEWを簡単に行うことができる」と述べた。

今後のセミナー予定
・9月11日(木)濱中慶氏、成田智也氏(ニフティ株式会社)
・9月24日(水) 宮下基氏、日比谷尚武氏(株式会社KBMJ)
※詳細は同社ウェブサイト(http://www.web-career.com/seminar/summer-fes/)へ。
( 山内大輔 )


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