目立つ携帯電話各社の存在感

【東京ゲームショウ2007レポート】

2007年10月02日(火)

[ 55 号]

 9月20日からの4日間、幕張メッセで東京ゲームショウ(以下、TGS)が開催された。今年の来場者数は昨年とほぼ同様の約19万人だったが、中でも注目は2日間へと拡大されたビジネスデー。昨年の約2倍増となる62,173名の業界関係者が来場した。

 会場約5万4000平方メートルに所狭しと出展された各企業ブースには、ニンテンドーWiiやPS3など据置き型の次世代家庭用ゲーム機向けタイトルはもちろん、それ以上に、ニンテンドーDSやPSPなどの携帯型ゲーム機用のタイトルが目立った。だが、これらのゲーム機と肩を並べる勢いで存在感をアピールしていたのが、携帯電話向けのタイトルだ。今回、TGSの特別協賛としてNTTドコモが参加しており、ソフトバンクやKDDIも大規模なブースを出展。携帯電話機自体の進化にともない、これまでは単なる“おまけ”のような存在だった携帯電話向けゲームの地位は確実に向上している。大きな特徴とも言えるこの傾向から、今年のTGS内で携帯電話向けゲームタイトルが占める割合は増加したようだ。

NTTドコモブース。『直感☆ダイエット』では、実際にインストラクターが傍らで指導

NTTドコモブース。『直感☆ダイエット』では、実際にインストラクターが傍らで指導


 その中でも一番注目を集めていたのは、今年発売されたNTTドコモの新機種904シリーズに対応した“直感ゲーム”である。同社ブースで特に目を引いたのが、10月1日に配信開始予定だった『直感☆ダイエット』だ。このゲームは、携帯電話のカメラの前でプレイヤーが実際にトレーニングすることで、ゲーム内のキャラクターを変身させることが目的。最近のゲーム業界で、“女性”は重要なキーワードとなっているのだが、これは、DSの脳トレやWii人気で新たに獲得したユーザー層であり、女性向けタイトルの市場も今後さらに伸びていくだろうと予想されている、もちろん携帯電話向けタイトルも例外ではないのだ。このことはソフトバンクでも同じことが言える。同社ブースでは、恋愛育成シミュレーションゲーム『Sweet Guardian~お嬢様の恋愛レッスン~』特設セット内で実際にワイド画面のAQUOS携帯電話機を使い、“イケメン執事”からゲームを指南してもらえるのだ。このメイド喫茶ならぬ執事喫茶は多くの女性来場者の心を掴んでいた。また、同社では今冬よりパケットの送受信間隔を短くする高速オンライン技術を導入する予定である。新技術と言えば、多くの来場者の足を止めていたKDDIブースのイベントステージでは、全世界でヒットを続ける『メタルギア』シリーズを、3D画面で家庭用ゲーム機なみの高画質で再現した携帯版『メタルギアソリッドモバイル』が発表された。このゲームでは、携帯電話ならではの機能として、携帯のカメラで撮影した色を使ってゲームを進行する“カモフラージュシステム”を採用している。携帯の機能をいかしたゲームとして注目を集めた。

ソフトバンクブース。男装したイケメン執事に跪かれ、女性来場者は緊張気味

ソフトバンクブース。男装したイケメン執事に跪かれ、女性来場者は緊張気味


 さて、今回のTGSを見てみると、ゲーム機の新たなプラットフォームとしての大躍進を見せた携帯電話という印象がもっとも強い。また、毎年、TGSで発表される『日本ゲーム大賞』受賞作品の一つに、昨年はDSタイトルで今年はWiiタイトルが選ばれた。そう考えると、今年もっとも注目を集めた携帯電話向けタイトルが、今後、受賞作品に名を連ねる日もそう遠くないかも知れない。
( 石田絢子 )

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