#009 SHOPPING.JP株式会社(代表取締役 半澤修太郎氏)
【pick up a start-up(注目ベンチャー探訪)】
2008年03月04日(火)
[ 74 号]
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インタビュー
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「そのサイトでしか手に入らない魅力的な商品を、どれだけ多く持っているかが大事で、そのためにはサイト自体の『ブランド力』が大切である」と語るのは、携帯電話向けに特化したショッピングサイト『SHOPPING.JP』を運営する、SHOPPING.JP株式会社代表取締役の半澤修太郎氏。同社が前身サイトの『プチばい』を引き継いで以降、「セレクトショップ」と位置付けて、携帯ならではのコンテンツとの連動、特にデコレーションメールを活用した丁寧な接客に力を入れている。2007年4月に社名とサイト名を変更し、ブランドの統一化を図った。ユーザーに継続的に利用してもらうための取り組みと、徹底したこだわりとはどのようなものなのだろうか。

現在、メールやインターネット閲覧など携帯電話を使って最もコミュニケーションを取っているのは10~20代の若者だ。その中でも、携帯電話でショッピングを行う世代は独身の20代女性が一番多いと言われている。そんな20代から30代前半の働く女性のためのセレクトショップ『SHOPPING.JP』などを運営する半澤氏は、現在の事業をスタートさせた当時から、携帯でショッピングすることがもっと広まるのではないかと直感的に思っていた。
「前職で新端末の新機能を活用したケータイならではのコンテンツ企画開発を担当した際、パケット定額制導入や携帯電話にFeliCaが搭載されるという業界全体の流れの中で、モバイルショッピングの可能性を検討し始めていました」と語る。

『SHOPPING.JP』のトップ画面。このほか支店として7サイトを運営。メディア掲載情報を収集し、いち早く商品選定に活かす
半澤氏が、インターネット業界で働き始めた1999年頃は、まだ携帯電話よりもPCによるサイト閲覧が主流だった。ところが、iモードの爆発的な普及を受け、同氏は携帯サービスに強く興味を持ち始める。そこで痛感したのは、携帯電話のキラーアプリケーションであるメール、特にリアルタイム着信の即時性だ。
Amazon.co.jpのように商品を探してもらうのを待つのが「Pull型」。一方、「Push(仕掛ける)型」は、その日の天気やイベントに合わせた商品や、テレビや雑誌などのメディアで話題の商品などを携帯電話向けのメールマガジンで配信し、接客していく。半澤氏は「Push型」通販を徹底的に追求し始めた。
モバイルでは物理的な画面の制限があるため、PCより一覧性や検索性が乏しくなってしまう。そのため、初めて訪れてすぐに購入するというユーザーはまだ少ない。
ウィンドウショッピングからお店のフライヤーを手に取ってもらえるような感覚で、まずはメールマガジンを購読してもらい、そこからデコレーションメールなどで丁寧に接客を行うことで、売り上げにつなげていく。同社が現在配信するメールマガジンは、メールそのものが特集ページのようにデザインされたデコレーションメールで女性の心を掴んでいる。
「SHOPPING.JPでは毎日丁寧にメルマガを通じて接客していますが、日々そのような接客を行えているショッピングサイトは、実は少ないと思います。携帯でも検索周りが整備されているものの、未だにメルマガの売上貢献は大きいですね。カテゴリによって違いはありますが、売上の5~7割はメルマガからというイメージです」と、その効果を話す。

毎日配信される各種デコレーションメールマガジンで、丁寧に接客をしている。配信する時間帯によって、内容を工夫。毎日新商品を出品し、在庫に関しても初動を読み迅速に対応している。
同社は昨年まで、バイヤー自らが商品写真を加工し、コピーを書き、メルマガまで書いていた。
「商品の魅力をしっかり知っている人が書いたコピーであれば、お客様にその熱意が伝わるんですよね。ただ、その方法では人力に頼ったものなので、継続的に成長していけるように、昨年から徐々に業務フローを見直しました」といい、「商品選定(仕入)とコンテンツ企画制作(販売接客)を分業化し、より専門的に効率的に業務を行えるように現在も試行錯誤を続けている」と語る。
同社は今後、通販の一番の醍醐味であるリピート率に徹底的にこだわっていくという。
「今までは見込顧客を集め、初回購入して頂くことに集中するがために、購入経験者向けの接客まで手が回っていませんでした。今後は永遠の目標として『リピート率100%』を本気で目指して、とことん追求いきたい」と意気込みを示した。
数年後には、PCと携帯サイトの割合が逆転し、プライベートユースは携帯サイトに集約されるかも知れない。
同社でも今後、携帯電話端末の機能進化に合わせて、「ケータイならでは」のコンテンツと連動した新しいショッピングサービスを積極的に試していく計画だ。2Dアニメや音だけではなく、3Dアニメ・音楽と連動したデコメや、待受ガジェットと連動したソフトプッシュなど新機能を活用した試みに期待が高まっている。
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文:石田絢子、写真:岡部ユミ子
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