生産性向上&活性化の勘どころ

【理想的なオフィスとは?】

2008年03月11日(火)

[ 75 号]

日本オフィス学会 酒巻髙一事務局長に聞く
 企業にとって今やオフィスは重要な経営資源。業務効率や人材確保など、オフィス環境が企業へ及ぼす影響は広い。しかし、製造現場とは異なり、オフィスの生産性は数値で表れないため、意識が行き届き難いのも実状だ。理想的なオフィス作りの要点や現状について、オフィス関連問題を多角度的に調査・研究を行なう日本オフィス学会事務局長の酒巻髙一氏に話を聞いた。

日本オフィス学会事務局長 酒巻髙一氏

日本オフィス学会事務局長 酒巻髙一氏


―理想的なオフィスとは

 基本的にはIT機器による効率化と、オフィス家具による快適化という組み合わせにより、確実に生産性が上がるオフィスが理想的と言えるでしょう。

―昨今、移転やリニューアル需要が拡大しています

 移転時はオフィスを変える好機です。単にIT機器や家具を新調するのではなく、より個々の企業理念や目的、発展性に沿ったオフィス構築、変更をどう行なうかがポイントです。

―オフィス作りに際して注意点は

 経済産業省が昨年度から研究を進めている、知識創造を誘発するオフィスの在り方「クリエイティブ・オフィス」のように、無駄の排除と、時間的生産性の向上を意識したオフィス作りが大切です。

―戦略性を持ったオフィス環境はどんな効果をもたらしますか

 今後、企業活性化のためには、人的資源がことさら重要な経営資源となるでしょう。快適でモチベーションを高め、生産性向上に結び付けられるオフィスは、優良人材を確保し、育て、さらに人的資源が機能することで、企業発展へと繋がります。

―現状をどう見ていますか

 オフィスの生産性は投資成果が測定できません。残念ながら、経営者の多くがオフィス戦略へ余り関心を持っていないのが実際です。生産性向上で投下資本が回収できるものと捉え、常にオフィスへの投資を考えていく必要があります。

―海外と日本のオフィスとではどういった相違があるでしょうか

 以前は、欧米は個室主義、日本は大部屋主義とされていました。近年は、欧米はプライバシーからコミュニケーション重視へ、日本はコミュニケーションからプライバシー重視へ、と歩み寄りが窺えます。

―オフィスに悩みを抱える企業の相談先はありますか

 日本オフィス家具協会では、2007年より「オフィス管理士」制度を設けています。あらゆる講習を受け、資格を取得した「オフィス管理士」が、オフィスのコンシエルジュとしてアドバイスを行なっています。
( 文:森村康久、写真:岡部ユミ子 )


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