SCE、4月1日付でSOEをグループ傘下に

2008年04月01日(火)

[ 78 号]

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は3月14日、オンラインゲーム制作・運営会社の米国Sony Online Entertainment(SOE)を、4月1日付けでSCEグループの傘下に加えると発表した。現時点では、米Sony Pictures Entertainmentの グループ会社であるSOEだが、今後はPS3向けのオンラインゲーム分野での連携強化を図っていくという。同社の平井一夫代表取締役社長は、「PS3でお楽しみいただけるエンタテインメントの中で、オンラインゲームやサービスの重要性はますます高まっている。その中で、SOEと従来以上に密接に協力し、新体制の下で広範囲にわたり双方の強みを活かすことにより、ユーザーの皆様により幅広いエンタテインメントの世界を提供したい」と公式コメントを発表。

http://www.soepress.com/より。SOEをグループ傘下に招いての第1弾となる製品がMMORPGになるとは限らず、ジャンルは未定とのことだ

http://www.soepress.com/より。SOEをグループ傘下に招いての第1弾となる製品がMMORPGになるとは限らず、ジャンルは未定とのことだ


エバークエストほかMMORPGのノウハウを吸収

 SOEはこれまでに、PC向けのオンラインゲームとしては、MMORPGの代表作とも呼べる「エバークエスト(Ever Quest)」をはじめ、PS3とWindows PCでリリース予定の「The Agency」やダウンロード向けタイトルなどを手がけており、「ネットワークの重要性が強まるこんにち、MMORPGフィールドで豊富な経験を持つSOEのノウハウを積極的に取り入れていきたい」(SCE広報部・福岡智氏)とのことだ。

 ただし、SCEのグループ傘下に入ったことで急激な変革があるわけではなく、SOEは従来のPC向けオンラインゲームの開発/運営も行うとのこと。SOE広報部Sara Kaplan氏は、「弊社は1999年にエバークエストを開始して以来、PS2向けタイトルを含む7つのオンラインゲームを手がけており、他社に真似できないゲーム開発と運営に関する経験と知識を持っています。また、『Station Exchange』というオークションサービスの運営やアイテム課金システムの情報を、グループ企業に提供してきました。SOEは今後もこういった技術と知識を、SCEとのゲーム開発において役立てるでしょう」と述べた。また従来からのPCゲームファンに向けては「日本にはエバークエストの熱心なファンがいてくれます。我々は日本のマーケットやユーザーに弊社タイトルを愛してもらうべく、時間をかけてローカライズせねばならないことを学びました。日本のファンのためにも我々はこれからも努力し続けます」とコメントをくれた。

 さて、発表当初は2007年秋のサービス開始を予定していた、PS3オンライン専用サービス「PLAYSTATION Home」の進捗状況についても福岡氏に尋ねてみたが、こちらは2008年予定のままで、特に発表できることはないという。実はこの他にも、元々PC向けのMMORPGとしてキューエンタテインメントが運営を担当する、MMORPG「Angel Love Online」も、2007年9月にPS3向けの開発及びサービスを行うと発表したまま、その後の情報が途絶えている。

 ライトユーザー層には、PCゲームは敷居が高い、初期費用がかかるといったイメージもあり、オンラインゲームは市場規模が広がりにくいところがある。しかし、PS3で手軽に参加できる新規タイトルが登場すれば、停滞気味の市場に新しい風が吹くことは間違いないだろう。
( 麻生ちはや )


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