各国の標準化団体・通信事業者・メーカー集う

「第四世代移動通信に関する国際会議」開催

2008年04月08日(火)

[ 79 号]

 3月27日~28日に、東京都内で、総務省による「第四世代移動通信システムに関する国際会議(インターナショナルカンファレンス・オン・ビヨンド3Gモバイルコミュニケーションズ・2008)」が開催された。日本、韓国、中国の国際標準化団体と、日本からは主要携帯電話三キャリアと富士通とNEC、また、中国、韓国、欧米の通信事業者と携帯電話メーカーなどが参加し、各国のインフラ現状や研究開発の結果などの情報交換を行った。

ウェスティンホテル東京で開催。会場はほぼ満席で大盛況

ウェスティンホテル東京で開催。会場はほぼ満席で大盛況


 現在、私たちが日本で使っている主な携帯電話は、3Gと呼ばれる第三世代(IMT-2000)。今回開催された会議のタイトル「ビヨンド3G」は「3Gを越えて」の意味で、4Gと呼ばれる第四世代を指す。IMT-2000の後継ネットワーク方式なので、IMT-Advancedとも呼ばれている。受信時に1Gbps、移動中に100Mbpsの超高速大容量通信を実現、IPv6に対応しオールIP化を目指している。

 各国の情報通信事業省は、「2007年の中国の情報通信産業はGMPの7.9%とモバイル産業は拡大している。固定網の普及率は都市部で下がり、地方で上がっている」(中国情報産業省、リー・ウェイ氏)、「韓国のモバイルメガトレンドは、音声からデータ通信へ、固定網から無線網へと移行している。政府の政策としてヒューマンリソース、R&D、テスト環境の支援をしていく」(韓国情報通信部、ジグドン・キム氏)、「日本での3G普及率は84%を超えており、また、3.5Gも始まりつつある。4Gの標準化においては2008年から2011年までの3年間が大事であり、標準化をアジア主導で進めるためには、日・中・韓の協力が必要になる」(日本総務省電気通信局、森 孝氏)と、3国が一体になることの重要性を語った。

 日本の主要3キャリアと各国のキャリアとメーカーは、それぞれの研究開発の成果と今後解決が必要な問題点などを発表した。

 各社一様に、まず既存のレガシーシステムを捨てずに活用すべきと主張。また、4Gの超高速通信になると、現在の通信周波数よりも高い周波数帯域を使うため、ひとつの基地局の通信範囲の中心に近い端末は正常に受信できるが、端にいる端末まで網羅できなくなる。通信範囲の端にいる端末のために、別の基地局からも受信できるように、基地局間を干渉する技術が必要になる、という問題点を挙げていた。

 4Gを実現するためには高いコストがかかるが、ユーザーのためには定額制など低コストで使えるプランを用意しなければならない。サービス自体赤字になってしまわないか、などの懸念も論じられた。

 NTTDoCoMoは、4Gを使って対戦ゲームを行う研究の動画を披露。そのシームレスな動きに会場が沸いた。ユニークなところでは、NECのジンソク・リー氏が「昼と夜で基地局から発するセル電波を変える」エコシステムを発表。通信量が少ない夜は、基地局をスリープモードなどにすることにより、地球にやさしい情報通信へなるのでは、と提案した。

NTT DoCoMo 代表取締役副社長、山田隆持氏

NTT DoCoMo 代表取締役副社長、山田隆持氏


 7つのセッションが行われた今回のカンファレンスは非常に中身が濃く、各国の4Gに対する期待と熱意が感じられた2日間だった。
( 角田早苗 )


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