~スパコンの過去・現在・そして未来~ シリーズ(3)

【グリッドって、何なのさ?】

2007年12月18日(火)

[ 66 号]

ビジネスとしてのスパコン、という視点

 筆者は11月の末に、大阪で開催された関経連主催のスパコンのセミナーに参加して来ました。日本の国家戦略として2011年を目標に世界最速のスパコンを神戸に建設するというプロジェクトが進行中で、そのセミナーは、産業界がスパコンを使って一体何ができるのか? という提言をするというものでした。国が目標としているのは2011年度の完成時に10ペタ・フロップスという演算処理能力を有する国産スパコンを建造するというものです。ちなみに現在の世界最速がIBMのBlueGene/Lというスパコンで、この速度が約478.2テラ・フロップスですから、国が目指しているものは現在の最速よりも数十倍速くなるという訳です。(「フロップス」は1秒間に浮動小数点数演算が何回できるかを表す単位で、10ペタフロップスは1秒間に10の16乗回の浮動小数点数演算ができることを意味します)

 しかしながら、国がいくら速いスパコンを造ったとしてもその用途が限定されてしまっては宝の持ち腐れになってしまう訳で、今回のセミナーでは、国が産業界へアピールする積極的な姿勢が感じされました。

 それでは現状、スパコンは、産業界ではどのような分野で使われているのでしょうか? その例をいくつかご紹介いたします。

*ものづくり分野:自動車の衝突実験では、人手でモデルを作って実際にドカーンと衝突させると数ヶ月かかり、実験の費用もかかりますが、スパコンでシミュレーションをすることでより安価に、1,2時間で自動化でき、安全性の向上や産業競争力の強化に繋がります

*ライフサイエンス分野:新薬開発時には候補物質をタンパク質と相互作用させるシミュレーションが必須ですが、現状では計算に数百年かかり現実的ではありません。しかし次世代スパコンでは数ヶ月、あるいはもっと短期間で行うことができ、新薬開発の期間とコスト削減に繋がります

などがありますが、この他にもあらゆる分野での利用が検討されています。どの分野でもスパコンを用いてシミュレーションをする意味は、

* 実際に壊したりする試験の必要がないのでコストと労力の削減になる
* ヴァーチャルな空間でシミュレートするので期間が大幅に短縮される

ということが大きなメリットのようです。現在では産業界でのスパコンの一般的利用は始まったばかりですが、その用途の広さや、費用対効果などを鑑みると、シミュレーションのマーケットは今後数年間でとても大きな市場に発展して行くだろうと思います。また、今はまだまだ研究や実験目的という発想が主流ではありますが、今後は全く違った分野にまで(例えばエンタメとか……)スパコン利用の機会は増えていくであろうと思います。グリッディでは国や世界の潮流と市場のニーズに伴って、フレキシブルにグリッド技術を用いたスパコンビジネスを展開して行きます。

株式会社グリッディはグリッド技術を中心に据えたアプリケーション・サービス・プロバイダーです。ケータイ用動画変換サイト“DoGa.fm(http://doga.fm/)”を運営したりしています。"グリッドを用いたアプリケーション・データ取引システム、プログラムに関する特許"を出願いたしました。
株式会社グリッディ http://www.gridy.co.jp/  東京都中央区入船3-1-2 3F  03-5540-8488  代表取締役:森谷武浩

( 森谷武浩 )

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