声の特徴を自動学習 NECが議事録作成支援ソフト

2008年01月22日(火)

[ 68 号]

 NECとNECソフトウェア北海道は、議事録作成支援ソフト「ボイスグラフィーV1.1」を製品化し、販売を開始した。近年、NECは音声認識技術と日本語解析技術を融合させた「話しことば音声認識技術」に力を入れており、ボイスグラフィーはこれを議事録作成の分野に応用したものである。

自動学習機能の搭載は国内で初

 この製品の新味は大きく分けていくつかの点に集約される。まず挙げられるのは、音声認識中に声の特徴を自動学習する機能を搭載したことだろう。この機能の最大のセールスポイントは、会議に参加する発言者の音声を聞き分け、それぞれの音声の特徴を会議中にリアルタイムで学習することにある。つまり、認識の精度が会議進行中に向上するわけだ。なお、自動学習機能の搭載は、国内では「ボイスグラフィーV1.1」が初めてとなる。

 また、誰が喋ったのかを推定し、自動入力する機能は、発言者が多いシチュエーションで重宝されるに違いない。議事録のなかで発言者名が一度入力されると、それ以降は発言者名が自動で記録される。これは座談会などのテープ起こしの作業を行ったことがある人ならイメージしやすいと思うが、逐一入力する手間や微妙な声の特定作業が省けることは、議事録作成のスピードアップに大きく貢献しよう。このほか、会議の進行中に議事録編集作業を行ったり、収録音声を後から音声認識処理することも可能となっている。

画面デザインやコントロールバーのレイアウト、用語の使い方など、ユーザビリティ評価、分析を行っており、議事録編集作業での操作性も高い

画面デザインやコントロールバーのレイアウト、用語の使い方など、ユーザビリティ評価、分析を行っており、議事録編集作業での操作性も高い


 「現在、広島県北広島町議会での正式導入が決まっている。このほかは調整中なので具体的な名前は出せないが、各種自治体に限らず、民間からの引き合いもいい。ただ、このソフトが普及したからと言って、速記技術や編集作業などがなくなることはない。音声認識技術は絶対ではなく、まして特殊用語が飛び交うような場では人の手による変換が欠かせない。あくまでこれは“支援ソフト”で、いわゆる文字入力作業を軽減、短縮することを主な目的としている」(NEC担当・稲垣氏)

  価格は、「音声認識サーバ=音声を録音し、音声認識によりリアルタイムに文字化」が180万円 、「データ管理サーバ=複数の音声認識サーバ、および複数の編集ツールを管理」が60万円、「編集ツール=音声を再生しながら、音声認識サーバの文字化したテキストを効率的に編集」が60万円 、「言語モデル=ユーザー用辞書を作成」が300万円となっている。中小企業が気軽に導入できるものではないが、NECでは今後3年間で100システムの販売を見込んでいるという。
( 板垣威史 )


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