Flashで、ネット上に自費出版物を制作

2008年01月29日(火)

[ 69 号]

 最近、自費出版ブームだ。タレントの島田洋七が発表したあの大ヒット作品も、自費出版から火がついた。その他、現役を引退した世代から後世へ、語り継ぎたい匠の技や経営指南書などを出版する傾向があるようだ。そうは言っても、自費出版というと実際は高額なので、金銭的に余裕がある人でないと挑戦し難いのが現状である。

 そんな中、1月16日にパズ株式会社は、日本初となる、インターネット上でバーチャルブックの制作から、出版物の発注や委託販売までを一括で行うサービス「E創ブック」をリリースした。

E創ブック(http://www.e-so-book.jp/)。現在、コンテストを開催中で、優秀作品には書籍化とデビューのチャンスがある

E創ブック(http://www.e-so-book.jp/)。現在、コンテストを開催中で、優秀作品には書籍化とデビューのチャンスがある


 このサービスの特徴は、何と言っても安価な費用で早く作品を制作できることだ。例えば、通常の場合は編集者との打ち合わせなどでかなりの時間を費やす上に、1冊を出版するのに約100万円前後の費用をかけていた。ところが「E創ブック」ならば、会員登録後すぐに、作品制作に取りかかることができるのだ。しかも、費用は現在のところ期間限定無料となっているが、今後はさらに利用しやすくなるとのこと。そしてもう一つの特徴は、Flashを使用して作品の閲覧や編集作業が可能なので、新たに特別なソフトをダウンロードする必要がない。これなら、パソコンに不慣れな世代でも使いやすく、汎用性もあるので、多くの人に作品を閲覧してもらえそうだ。同社代表取締役の河上太氏は、
「もともと、ASPの企画としてスタートしました。現在はユーザーから月額利用料をいただく予定ですが、本当は広告料で運営していきたいところです。『E創ブック』はバーチャルブックではありますが、マウスでページをめくるという臨場感を大切にしています。当社独自の統計によると、自費出版に興味がある方のうち、費用が5万円以下なら実際に本を出版してみたいと考えている方が約100%という結果が出ていることから、市場は広いと考えています」と語った。

サービス開始以降、25歳から62歳までの幅広い年齢層の人が会員登録中。編集作業は、WORDファイルからコピー&ペーストするだけなので、簡単に操作できる

サービス開始以降、25歳から62歳までの幅広い年齢層の人が会員登録中。編集作業は、WORDファイルからコピー&ペーストするだけなので、簡単に操作できる


 同氏は印刷会社を同時に経営していることから、著者に信頼性が高い出版社を紹介したり、作品をCDにして著者へ納品することも可能。今後は、「E創ブック」が書き手と作り手を繋ぐ場となることを目指している。

 このように自費出版の形態が進化することで、費用の問題で埋もれていた才能が次々に開花することになれば……アマチュアとの垣根が低くなるであろう今後は、プロの作家は冷汗ものである。
( 石田絢子 )

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