株式会社ベクトル 西江肇司社長(前編)

【スゴウデ社長interview】

2008年04月22日(火)

[ 81 号]


近藤: ではまず、西江社長が株式会社ベクトルを立ち上げた経緯、そして事業やビジネスモデルの概要、収益の柱などについてお聞かせ願えますか?

西江社長: うちは基本的にPR会社です。1993年に起業しました。起業した当時はITもまだまだだったので、何をやるか考えずにとにかく起業した感じでした。といっても、やりたいことがなかったわけじゃなく、何をメインにしていけばいいのか決められなかったといった方がいいと思います。そして1998年くらいでしたか、ある会社にメディア用のPRを依頼したんですが、それが放送されなくて大事になったんです。どうにかするしかなくなって自分でPRを考えたのが、会社としてのそもそもの始まりです。でもその時は、全く形になっていなかったですね。会社としてノウハウも知り、形になってきたのは2000年くらいからです。

 そもそもPRビジネスというのは、広告ビジネスよりも一段階高い概念なんです。日本におけるPRビジネスは当時古株が多く、あまり発達していませんでした。そういった流れの中で、現在はPR関係の本なども多数あり、「わざわざPR会社に頼んで何ができるの?」っていう時代になりました。つまりアウトソーシングのビジネスから、新しいことを求められるビジネスに変わってきたんです。

 そんな中で僕が思ったのは、この業界は裏を返せばアウトソーシングで商売になっているから、本気でやらない会社が多いってことでした。決まった形に当てはめたらある程度のお金になるわけです。そこで僕らは本気で効果的にやろうと考えたんです。どうせやるなら喜ばれた方がいいし、世の中に広まったら嬉しいですし。

 今狙っているのは、広告宣伝予算です。その中からPRをやろうっていうのがうちの特徴だと思います。どういうことかというと、今まではコマーシャルが主流でしたよね。例えばある会社では、広告宣伝予算の90%くらいはテレビCM、5%が雑誌広告、あと諸々あってPRはそのうちの1%にも満たないような数字になっていた。でも最近はCMの効果も以前より弱くなって、流れは変わっているんです。そこにPRで入り込もうというのが僕らの狙いです。

 あとは、IT時代に即したITPRに対して、「PR TIMES」という会社を作って手を打っています。また口コミを利用したマーケティングに対して、「WOMCOM」という会社を作っています。プラス、今僕らが狙っているのは映像事業のwebtvです。今、企業を紹介するのに印刷物を見せていることが多いですが、僕らはそれを映像に変えたらどうかと考えています。簡単に言うと、企業版ユーチューブみたいなものを作ったらどうですかと。これからきっと、テキスト中心から動画メインに変わるだろうとにらんでのことです。要は、クライアントの映像化テレビ化を助けるところをビジネスにしようとしています。

 ですからPR会社としては圧倒的ナンバー1になりながら、ITという切り口と口コミの切り口と映像を利用して、会社を展開していこうと思っています。(つづく)

 PR事業をメインドメインにビジネスを推進する株式会社ベクトル。PRを伸ばしつつ、ITを積極的に活用してさらなる製品開発・顧客開拓に挑むその姿は学ぶところが非常に多いです。(近藤)
( 【インタビュアー】MEDIA EXPRESS 近藤誠 )

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