[クアドラント・ワン]

米4大新聞社が共同出資

2008年03月04日(火)

[ 74 号]

 2月15日、米国大手新聞社4社は共同でオンライン広告企業「クアドラント・ワン」を設立する事を発表した。スポンサーとなっている4社とは次の通り。

●シカゴ・トリビューンやニュースデーなど米国主要新聞の他、全国23局の放送局も経営する米国最大のメディア企業、トリビューン社
●USA トゥデイをはじめ全国85種に渡る日刊紙、また約千種にのぼる出版物を発行し、米国最大の日刊紙販売数を誇るガネット社
●12種の日刊紙と31種の週刊紙に加え、コスモポリタンなどの人気雑誌、またESPNなどスポーツチャンネルまで手がけるハースト社
●お馴染み、最もよく知られているニューヨーク・タイムズの発行元であるザ・ニューヨーク・タイムズ社

 「クアドラント・ワンに出資するこれら新聞社のオンライン読者を凝縮することによって、大手の全国広告主が一度に米国のトップ市場を訪れる数千万人ものオンラインビジターにアクセスできることになる」と話すのは、暫定CEOとしてクアドラント・ワンを代表するダナ・ヘイズ氏。「同じ日に同じ広告が、たった一度のオーダーで全米の何百というローカルウェブサイトに掲載されることを想像してみてください。これこそがこのネットワークの強みなのです」とクアドラント・ワンに出資する大手4社のパワーについて語る。

クアドラント・ワンのウェブサイト(http://www.quadrantone.com/)

クアドラント・ワンのウェブサイト(http://www.quadrantone.com/)


 近年、新聞購読者の減少に加え、頼りだったオンライン広告の売上もグーグルやヤフー、マイクロソフトに代表される“ニューメディア”に支配されつつあるという現状が続いていた新聞業界。このクアドラント・ワンのネットワークを利用し、たった一本の電話オーダーで米国全土のローカルウェブサイトに一斉に掲載されるという簡便性と、各社が確保するオンラインビジターへの配布数で、ニューメディアへ太刀打ちしようという試みである。

 クアドラント・ワンのネットワークがカバーする地域は、ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、ボストン、サンフランシスコ、アトランタなど、全米の各市場でトップを走る大都市、トップ30地域のうち27地域に及び、毎月5000万人近いオンラインビジターが確保可能になるという結果がニールセン社の統計から出ている(ただしこの中には、「ローカルウェブサイト」というカテゴリーには含まれないUSAトゥデイ、ガネット紙、ニューヨーク・タイムズ、ザ・インターナショナル・ヘラルド・トリビューンのウェブサイトは含まれないという)。現在クアドラント・ワンは、更なるネットワークの拡大に向け他の新聞社にも参加を促している。
( 松本貴子 )

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