「デジテク2008」で公開実験

ワンセグと連動、特典コンテンツ視聴可能に

2008年03月25日(火)

[ 77 号]

 日本テレビ放送網株式会社(以下日テレ)、株式会社フェイス(以下フェイス)、NTTスマートコネクト株式会社の3社は、視聴者がワンセグ視聴時に番組関連コンテンツを取得し、携帯電話やPCで簡単に視聴できるサービスの提供に向け共同公開実験を行うと発表。この公開実験が、3月12日~14日に日本テレビタワー2階の日テレホールで開催された「NTV DIGITAL MEDIA EXHIBITION 2008(通称、デジテク2008)」で行われた。

 ワンセグデータ放送を用いて「特典VOD(ビデオ・オン・デマンド)コンテンツの視聴権利情報」を放送するデモを行う、というのが実験の内容。これによりユーザはワンセグで番組を視聴しながら、特典コンテンツを視聴できる。会場ブースでは、現在人気のドラマ『貧乏男子(ボンビーメン)』が大型ディスプレイで放映されており、ワンセグ対応携帯電話でこれを受信すると、特典のスピンオフドラマがストリーミング再生された。さらに、FeliCaの近距離通信機能によって、ネット接続したPCに携帯電話をかざすことで、保存した視聴権利情報が転送され、その映像を大画面でも視聴できる。

特典VODコンテンツの視聴権利情報をPCに転送して大画面閲覧できる。現在、NTTドコモのおサイフケータイメニューから利用できる

特典VODコンテンツの視聴権利情報をPCに転送して大画面閲覧できる。現在、NTTドコモのおサイフケータイメニューから利用できる


 フェイス企画推進室シニアエンジニアマネージャー工学博士の田中勝也氏は、
「ワンセグ放送中に他コンテンツを紹介し視聴者に選択肢を提供します。次回予告や映画版予告などに利用できるほか、『これを見るなら、こちらも見よう』というきっかけ作りになる。視聴しているものと広告を結びつけて、両方の価値を上げることができると期待している」と語った。

 さて、デジテク2008会場では、各種技術が出展されたが、こうした日テレと企業が共同研究中のワンセグサービスを紹介した「放送メディアの未来」エリアは、中でも特に注目を集めていた。先の公開実験の隣ブースでは、日テレとNTTドコモで研究中の「ワンセグクーポンサービス」のデモを行っていた。これは、日テレをワンセグで視聴すると無料クーポンやサービスが携帯電話のトルカへ自動的に送られ、自販機などでそれを利用できるというもの。ブースにはQRコード認証の自動販売機が設置され、認証完了後ドリンクを手にすることができた。現状はこのように携帯電話のディスプレイに指定ページを表示して認証を行うが、今後は何もせずに認証を行えるようにしていきたいとのこと。

自販機。2007年9月から2週間、実験的に日テレをワンセグで見た人は無料でジョージアが飲めるキャンペーンをコカ・コーラ社と行った

自販機。2007年9月から2週間、実験的に日テレをワンセグで見た人は無料でジョージアが飲めるキャンペーンをコカ・コーラ社と行った


 日テレの技術統括局技術戦略センター技術開発部の安藤聖泰氏は、
「クーポンを一斉配信することで、わざわざ専用サイトへ行く必要なく来訪動機に繋がる。今までのテレビCMでは出来なかった販促に役立つ。放送とリアルコマースとの連携を目指したい」と語った。将来的には店頭のPOSレジにも対応していく考え。

 地上デジタル放送開始から早4年。これらの試みは、広告価値を上げつつユーザにもお得で理想的に思えた。ワンセグサービスがこうした技術を伴ってますます便利になる日が待ち遠しい。
( 石田絢子 )

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