マイクロソフトの最後通牒 ヤフーはどうする?

2008年04月15日(火)

[ 80 号]

 米マイクロソフト(以下MS)と米ヤフーの買収劇が佳境を迎えている。4月5日にMSはヤフーに対して最後通牒を突きつけ、3週間という期限を切った。対するヤフーは未だ、首を縦に振っていない。

ヤフーの行方は?(http://www.yahoo.com/より)

ヤフーの行方は?(http://www.yahoo.com/より)


 MSがヤフーの買収提案を行ったのが2月1日。446億ドルという、かつて例を見ないほどの高額買収提案はヤフーによってことごとく拒否され続けた。理由は「MSはヤフーを過小評価している」というもの。実際にはMSの提案は、1月末のヤフーの株価の終値に62%ものオプションをつけたものだったが、ヤフー側はその評価を受け入れなかった。ヤフーのほかの策として、News Corp.による買収、AOLとの統合など様々なプランが現れては消えた。

 そしてとうとう4月5日、MSはヤフーに対して3週間以内に買収提案を受け入れなければ、委任状争奪などを含めた強攻策に転じることを発表した。しかしこの発表を受けたあとも、ヤフーは買収額の引き上げを要求。対するMSは、米国全体の景気後退を理由に買収額を引き下げている。結果としてヤフーは相変わらず買収を受け入れないことを公表。再度、AOLとの事業統合を模索し始めた。さらにグーグルの検索広告「AdSense」のテストを行うことも発表し、MSに圧力をかけている。グーグルとヤフーの提携という選択肢は、MSの勝ち目がほとんどなくなってしまうことになるからだ。事実、MSは、この二社の提携は検索広告市場の90%以上がグーグルの手に入り、市場の競争がなくなってしまうと警告している。

そろそろ決着が付きそう?

 結局、ヤフーが画策しているのは、MSの買収価格をつり上げることであり、買収されることには問題を持っていないように見える。このところの動きもそれを示唆しているし、敵対的買収劇が始まれば企業価値は大きく下がってしまう可能性もある。グーグルという巨人に対して本気でWebの覇権を争う気があるなら、MSとのタッグチームはやはり強力だ。実際には、これはMS対ヤフーの戦いではなく、グーグルと戦うための準備なのだということを忘れてはならない。

 4月9日のニュースでは、MSがNewsCorp.と共同でヤフーを買収する案も浮上。この場合、My Spaceの提携なども示唆されているという。

 いずれにしろこの大型買収劇はそろそろ決着が付きそうで、どこが買収するか、提携するかに関わらず、業界再編の動きは加速しそうな気配だ。
( 矢橋司 )

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