【注目ツール提供会社】ループス・コミュニケーションズ

Enterprise2.0の決定版に

2008年05月13日(火)

[ 82 号]

 企業や特定グループ内のコミュニケーションを促進したい―。そうしたニーズを受けて登場した社内SNSが注目を集めている。ある統計によればSNS市場は2006年度から2007年度にかけて倍増し、今後も同様の伸びが予想される。しかし、導入した企業からは時折「ログインするのはいつも決まった人だけ」「導入以前と大して変わらない」といった声が聞かれるのも事実だ。昨年度のSNS市場で出荷金額シェアのトップ(ITR調べ)に立った株式会社ループス・コミュニケーションズ(東京・品川、斉藤徹代表取締役)は、今年3月から次世代型コラボレーションツール「iQube(アイキューブ)」の提供を開始した。これは従来のSNSに、大幅に強化されたグループウェア機能を統合したもの。これまでの製品セグメントにはない、全く新しい「Enterprise 2.0 Suite」だ。

「iQube」の個人ログイン画面はiGoogleライクな表示。コンテンツを自由に並べ替えて表示できる

「iQube」の個人ログイン画面はiGoogleライクな表示。コンテンツを自由に並べ替えて表示できる


運用上の限界を機能統合で克服

 「iQube」をリリースした背景を、同社の斉藤徹代表取締役社長はこう語る。「既存の社内SNSでは、好きな人は使うけれどもそうでない人は使わないという偏りがあった。一方、クライアント企業にとって社内SNSの価値はナレッジの蓄積にこそある。ところが実際にはナレッジを持っている有能な社員は忙しくてなかなか社内SNSをやっている余裕がないんですよね(笑)。そういう状況を改めたかった」

斉藤徹社長は、日本アイビーエムでの勤務などを経て1991年に創業。技術者としてのバックグラウンドを持ち、15年以上にわたる経営経験を持つWebビジネスのスペシャリストだ

斉藤徹社長は、日本アイビーエムでの勤務などを経て1991年に創業。技術者としてのバックグラウンドを持ち、15年以上にわたる経営経験を持つWebビジネスのスペシャリストだ


 SNSは一般的に話題の共有に向いているとされる。そのため、企業内の風通しを良くする目的で社内SNSを導入する事例が増えている。しかし他方で、斉藤社長が指摘するような運用上の限界が見られることに加え、社員個々人が持っている業務におけるノウハウや知識、情報を共有する「ナレッジマネジメント」を推進する上では機能的にやや物足りない印象が否めない。

 「mixiクローンの社内SNSはなかなか活性化しない。実際に全社員が活用できるものにするには、現場の人間が生産性向上を実感できる「便利で使えるツール」に昇華させることがぜひとも必要だ」(斉藤氏)

 同社はこうした課題に対して単にSNSとグループウェア機能を折衷するのではなく、ブログやWikiなどのWeb2.0ツールを有機的に統合し、ユーザー主導の特性を最大限に引き出すアプローチを取った。

オプションサービスとして、携帯からも閲覧可能。ユビキタス環境での使用を可能とした。

オプションサービスとして、携帯からも閲覧可能。ユビキタス環境での使用を可能とした。


目指したのは次世代標準ツール

 「『iQube』は社内の集合知をより高次の知識の蓄積へと高め、有用な人材と知識を浮かび上がらせる強力なツール。使えば使うほど企業価値が向上する、『Enterprise 2.0』にふさわしい製品」だ。斉藤氏は自信を込める。

 現在、多くの企業で先進的なイノベーターユーザーがSNSやブログ、WikiといったWeb2.0ツールの有用性に注目し、プロジェクト単位でオープン系ソフトを実験的に使い始めている。これこそユーザー主導による企業内2.0化の流れだ。

 一方で問題点もある。導入が面倒でサーバー保守なども必要だ。個々のツールの使い勝手がバラバラで統合されておらず、ツールを横断した情報検索もできない。そのすべてを解決するのが「iQube」である。

 Web2.0ツールを有機的に統合し、多様なコンテンツに共通のキーワードを付与できる「クロスタギング」や、MSオフィス文書を含むすべての情報を横断的に検索できる「クロスサーチ」が実装されている。

 また、情報アクセス制限やコンテンツ監視機能など、セキュリティ面も充実していて抜かりがない。外部の複数の会社と連携グループを作成できる点も「iQube」ならではの特長だ。

 SaaS型提供で、導入費や導入期間が不要。明日からすぐに使えるサービス。中小企業にとっても導入ハードルは非常に低い。既にグループウェアを導入済みの企業向けに用意された「ナレッジエディション」とパワフルな携帯電話オプションも今回リリースされている。ナレッジマネジメント向上に向けて、積極的に導入検討の価値ありだ。本紙読者限定で2カ月無料トライアルも用意されている。

ループス・コミュニケーションズは2007年度の国内SNS市場において、製品出荷額ベースで他社を抑えてトップに輝いた。占有率の伸びは前年度比で約2倍の35.2%に達している

ループス・コミュニケーションズは2007年度の国内SNS市場において、製品出荷額ベースで他社を抑えてトップに輝いた。占有率の伸びは前年度比で約2倍の35.2%に達している

( 文:斉藤円華、写真:岡部ユミ子 )


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