データセンターを擁する企業など、ストレージの容量不足から、データの移し変えの時期にある組織は少なくない。しかし、その背景には受け皿の問題だけでなく、情報の記録密度が飛躍的に高くなっている事実が存在することは見逃せまい。例えば、インターネット通販を例に取れば、個人情報は詳細を極め、サイト上の細かな動作までもが履歴として蓄積されていく。ただし、これを移し変えたところで、もとの記憶媒体をどうするか。機密性が高くなればなるほど、第三者に処分を委ねることはためらわれるだろう。
そこで、データメディアの各種ソリューションで知られるイメーションは、記憶媒体のデータを熱処理で廃棄する「データ消去安心サービス」を開始した。熱処理装置を載せた車で顧客先を回り、目の前でデータを消去するという点はひたすらストレート。また、焼却に酸素を使わず、窒素ガス下で加熱分解することにより、CO2発生を2分の1以下に抑えるという発想もエコの原点ともいえる。コロンブスの卵とはまさにこのことだろう。このアナログさがもたらす比類なき安心感によって、引き合いは早くも良好だという。
「地味ながらこういったサービスを行うのは弊社が初めて。処理時間は4~5時間ほどで、ハードディスクは磁性体を剥離、磁気テープなどは炭化することにより、データの完全消去を行う。また、処理後の生成物(主に炭)は回収し、発電所で燃料として使用する。先々はこれを吸湿剤に転用するリサイクル処理も検討している」(マーケティングコミュニケーション部・今泉氏)
現状の泣きどころは料金体系か。基本プランは処理料金が26万8000円となっており、DVDおよびCDは4枚当たりに換算すると128円。こう考えてみると、1回のサービス利用に2200巻程度を処理しないとユーザーは採算が合わない。そのため、利用するのは大企業レベルにとどまっているのは致し方ないところだろう。「こちらも移動熱処理車の台数や設備投資を踏まえ、料金はギリギリまで下げてある。関東近県だけのサービスインとなったのはコストの関係にほかならない。今後、サービスの浸透とともにエリアが広がり、低価格で提供できることを期待しているのだが……」
とはいえ、同社はアメリカを本拠とするデータメディアの老舗。このサービスが新しい営業提案の格好のチャンスになることは間違いない。例えば、エコ的な観点でのリサイクルだけではなく、「メディアリサイクル」という発想が視野に入っていることは端的な表れだろう。
「これからのデータマネジメントを考えた場合、『運用する』という視点は欠かせない。ただ、そこには危険が付きまとう。これだけ情報漏えいが問題になっている昨今、弊社のソリューションには安心・安全という付加価値が求められており、今後、力を入れていくべきところである。今回のサービスインはCSR的な見地から踏み出した、然るべき一歩と考えている」
話は前後するが、対象となる記憶媒体には、アパーチュアカード(図面を管理用にマイクロフィルム化したもの)やレントゲンフイルムなども含まれており、決して先端企業向けのサービスだけではない。この間口の広さからも、これから裾野を広げる可能性が高いサービスといっても間違いはないだろう。
そこで、データメディアの各種ソリューションで知られるイメーションは、記憶媒体のデータを熱処理で廃棄する「データ消去安心サービス」を開始した。熱処理装置を載せた車で顧客先を回り、目の前でデータを消去するという点はひたすらストレート。また、焼却に酸素を使わず、窒素ガス下で加熱分解することにより、CO2発生を2分の1以下に抑えるという発想もエコの原点ともいえる。コロンブスの卵とはまさにこのことだろう。このアナログさがもたらす比類なき安心感によって、引き合いは早くも良好だという。

この移動熱処理車が駆けつけて、目の前でデータを完全消去。炭化した記憶媒体を目視できる
「地味ながらこういったサービスを行うのは弊社が初めて。処理時間は4~5時間ほどで、ハードディスクは磁性体を剥離、磁気テープなどは炭化することにより、データの完全消去を行う。また、処理後の生成物(主に炭)は回収し、発電所で燃料として使用する。先々はこれを吸湿剤に転用するリサイクル処理も検討している」(マーケティングコミュニケーション部・今泉氏)
現状の泣きどころは料金体系か。基本プランは処理料金が26万8000円となっており、DVDおよびCDは4枚当たりに換算すると128円。こう考えてみると、1回のサービス利用に2200巻程度を処理しないとユーザーは採算が合わない。そのため、利用するのは大企業レベルにとどまっているのは致し方ないところだろう。「こちらも移動熱処理車の台数や設備投資を踏まえ、料金はギリギリまで下げてある。関東近県だけのサービスインとなったのはコストの関係にほかならない。今後、サービスの浸透とともにエリアが広がり、低価格で提供できることを期待しているのだが……」
とはいえ、同社はアメリカを本拠とするデータメディアの老舗。このサービスが新しい営業提案の格好のチャンスになることは間違いない。例えば、エコ的な観点でのリサイクルだけではなく、「メディアリサイクル」という発想が視野に入っていることは端的な表れだろう。
「これからのデータマネジメントを考えた場合、『運用する』という視点は欠かせない。ただ、そこには危険が付きまとう。これだけ情報漏えいが問題になっている昨今、弊社のソリューションには安心・安全という付加価値が求められており、今後、力を入れていくべきところである。今回のサービスインはCSR的な見地から踏み出した、然るべき一歩と考えている」
話は前後するが、対象となる記憶媒体には、アパーチュアカード(図面を管理用にマイクロフィルム化したもの)やレントゲンフイルムなども含まれており、決して先端企業向けのサービスだけではない。この間口の広さからも、これから裾野を広げる可能性が高いサービスといっても間違いはないだろう。
(
板垣威史
)
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『 駆けつけ安心の「データ消去安心サービス」 』に対する






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