C&R社、Silverlightをフル活用したゲーム「Visual Studio Robot」をMSと共同制作

2008年06月10日(火)

[ 86 号]

 クリエイターエージェンシー事業などを展開する株式会社クリーク・アンド・リバー社(C&R社、東京・千代田、井川幸広代表取締役社長)は「Silverlightプロフェッショナル・セミナー ~インパクトのあるWebデザインとは何か」と題したセミナーを5月28日に開催。マイクロソフト株式会社(MS)デベロッパー&プラットフォーム統括本部Expressionマーケティンググループマネージャの春日井良隆氏が、ウェブブラウザプラグインであるSilverlightについて講演した。

Silverlightの紹介をするMSの春日井氏。今年3月に発表された最新バージョンのSilverlight2では、大容量の動画や音声ファイルを低スペックPCでも再生可能に

Silverlightの紹介をするMSの春日井氏。今年3月に発表された最新バージョンのSilverlight2では、大容量の動画や音声ファイルを低スペックPCでも再生可能に


 春日井氏は、2007年9月に正式版がリリースされたSilverlightの開発コンセプトを、「Windowsの動作環境をWebのブラウザ用に持っていくことだった」と語り、WindowsからMacへと広がるビジネスチャンスの可能性を予想。そんなSilverlightの機能や特徴の理解と認知度を高めるために、C&R社とMSが共同でSilverlightを活用したゲーム「Visual Studio Robot」を制作したことを発表。ゲーム制作に使用された開発ツール「Micro soft Visual Studio 2008」とデザインツール「Microsoft Expression Studio2」がそれぞれパッケージ化された製品を操作しながら紹介。Silverlight独特の開発言語である「XAML(ザムル)」を使ってExpre ssionでデザインしたデータをVisual Studioで編集することができ、開発者とデザイナーの協業体制が可能となるのが特徴だ。今回のゲームも実際に分業体制で制作された。

 第二部では、「Silverlightを使ったインパクトのあるWebデザインの可能性~Visual Studio Robotの事例をもとに」と題し、ゲーム制作に携わったクリエイターと、声優の古谷徹氏、アスキー総合研究所所長の遠藤諭氏を迎えたトークセッションが行われた。

遠藤氏と古谷氏(右)。古谷氏は登場の際に、人気アニメの名セリフを披露した。司会はTBSの海保知里アナウンサーが務めた

遠藤氏と古谷氏(右)。古谷氏は登場の際に、人気アニメの名セリフを披露した。司会はTBSの海保知里アナウンサーが務めた


 今回の開発にプランナーとして携わった宮田雅章氏は、「ロボットファン世代向けのゲームで、最終的にはユーザーが作り上げる楽しみを味わえるようなB級テイストにした」と語る。

 プログラミングを行った岩井雅幸氏は、「オープニングムービーはタイムライン上で作った。形や動きはExpressionで作っている」などとツールの使い方を説明した。

岩井氏(左)と宮田氏。ゲーム開発期間には2~3ヶ月。ロボットに乗り込むパイロットの顔を決めることで、それぞれの得意技などのキャラクターが決定する。作ったロボットは他人と共有することも可能

岩井氏(左)と宮田氏。ゲーム開発期間には2~3ヶ月。ロボットに乗り込むパイロットの顔を決めることで、それぞれの得意技などのキャラクターが決定する。作ったロボットは他人と共有することも可能


 遠藤氏は、「Silverlightを使うことでプログラムの自由度が高まり、分業化することでさらに開発効率も上がる。クリエイティブ業界だけではなく、社内情報やECサイトなど一般企業でも有効に活用できるのではないか」と評価。

 自作データベースを開発してしまうほどPC通の古谷氏も興味深い様子でトークを盛り上げた。
 Macユーザーが大多数を占めるクリエイティブ業界。表現力豊かなSilverlightの登場によって変化するだろう制作現場で、今後の体制や勢力図に注目したい。
( 石田絢子 )


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