日本民間放送連盟(民放連)は、北京オリンピックの民放テレビ放送枠とともに、日本では初の試みとなる競技動画のインターネット配信を発表した。民放各社が共同でウェブサイトを立ち上げる予定で、現在は8月8日の開幕日に向けて準備段階にある。
電通が先月発表した2月のメディア行動・情報行動の調査によると、「家に帰ったらすぐにテレビの電源を入れる」が39・8%に対し、「家に帰ったらすぐにパソコンを立ち上げる」が31・9%。また「ふだん自宅で新聞を読んでいる」が63・4%に対し、「ニュースはパソコンからインターネットで知ることが多い」が41・5%という数字が上がっており、今回の対応はブロードバンド時代を考えれば、当然と言えるかもしれない。
ただ、気になるのは中身である。というのも、動画配信を行うということ以外は明らかにされておらず、その全容はようとして見えてこない。そこで、本紙が各方面に独自取材を試みたところ、流される映像がおぼろげながら見えてきた。
結論から言ってしまうと、数分のハイライト映像を流す程度にとどまる可能性が極めて高そうである。確かに、オリンピックを多くの人に見てもらいたいというIOCの意向があるものの、民放各局が見てもらいたいのはあくまでテレビ。そこで浮上するのは、NHKを含む各局が自由に利用できる「ジャパンコンソーシアム(JC)」の映像だ。JCはオリンピックの放映権高騰を抑制するための組織で、NHKと民放が枠組みを超え、映像を共同中継することを目的としている。NHKで民放のアナウンサーが実況しているのはこのためで、二次利用における権利関係などを踏まえると、無難な落としどころはJCのスポット映像というわけである。
以上を踏まえると、ユーチューブなど動画サイト全盛の今日、このサイトに充実した動画コンテンツは期待しづらいのかもしれない。こうなると、企業の広告出稿についても「いまのところは何ともいえない」(民放関係者)と先行きは不透明といわざるを得ない。アーカイブとしてロンドン以降に引き継がれる可能性についても、低いという見方が妥当だろう。というのも、肖像権まで含めた権利関係から、北京五輪のテンポラリーサイトという位置付けはやむを得ないからである。しかし、記念すべき民放連のオリンピックサイトに動画配信はひとつのマイルストーンともいえる。ポジティブなとらえ方をするなら、これはこれで意義あることと考えるべきなのだろう。

民放連のHP(http://www.nab.or.jp/) 現時点では内容は明らかにされておらず、サイトオープン日も未定。大方の予想を上回る内容を期待したい
電通が先月発表した2月のメディア行動・情報行動の調査によると、「家に帰ったらすぐにテレビの電源を入れる」が39・8%に対し、「家に帰ったらすぐにパソコンを立ち上げる」が31・9%。また「ふだん自宅で新聞を読んでいる」が63・4%に対し、「ニュースはパソコンからインターネットで知ることが多い」が41・5%という数字が上がっており、今回の対応はブロードバンド時代を考えれば、当然と言えるかもしれない。
ただ、気になるのは中身である。というのも、動画配信を行うということ以外は明らかにされておらず、その全容はようとして見えてこない。そこで、本紙が各方面に独自取材を試みたところ、流される映像がおぼろげながら見えてきた。
結論から言ってしまうと、数分のハイライト映像を流す程度にとどまる可能性が極めて高そうである。確かに、オリンピックを多くの人に見てもらいたいというIOCの意向があるものの、民放各局が見てもらいたいのはあくまでテレビ。そこで浮上するのは、NHKを含む各局が自由に利用できる「ジャパンコンソーシアム(JC)」の映像だ。JCはオリンピックの放映権高騰を抑制するための組織で、NHKと民放が枠組みを超え、映像を共同中継することを目的としている。NHKで民放のアナウンサーが実況しているのはこのためで、二次利用における権利関係などを踏まえると、無難な落としどころはJCのスポット映像というわけである。
以上を踏まえると、ユーチューブなど動画サイト全盛の今日、このサイトに充実した動画コンテンツは期待しづらいのかもしれない。こうなると、企業の広告出稿についても「いまのところは何ともいえない」(民放関係者)と先行きは不透明といわざるを得ない。アーカイブとしてロンドン以降に引き継がれる可能性についても、低いという見方が妥当だろう。というのも、肖像権まで含めた権利関係から、北京五輪のテンポラリーサイトという位置付けはやむを得ないからである。しかし、記念すべき民放連のオリンピックサイトに動画配信はひとつのマイルストーンともいえる。ポジティブなとらえ方をするなら、これはこれで意義あることと考えるべきなのだろう。
(
板垣威史
)
関連リンク
記事についてのご意見・ご感想
『 民放連、北京五輪競技動画のネット配信を発表、ハイライト映像の可能性も 』に対する






ページの先頭へ
