検索ポータルサイトやブログなどでは、よく検索結果やブログ記事の横や下にターゲット広告(ユーザーの検索キーワードや閲覧中のページ内に含まれるキーワードに関連する広告)が表示されるが、検索ポータル最大手のグーグル、ヤフーが、米国時間の8月7日、8日に相次いで、こうしたターゲット広告をユーザーの操作によって非表示にできる機能(オプトアウト機能)を導入したことを発表した。ヤフーはこの方針がアメリカ下院エネルギー商業委員会のターゲット広告配信のプライバシー問題に関する調査に対応したものであるとしている。
この調査は今年5月、《コンシューマーズユニオン》《コンシューマーアクション》など15の消費者団体から寄せられた「ターゲット広告が消費者のプライバシーを脅かす」との懸念を示し調査を要請する書簡に基づいて、下院エネルギー商業委員会がヤフー、グーグルをはじめとするポータルサイト運営会社やインターネットサービスプロバイダー全33社に対し、調査要請書を送ったものだ。ヤフー、グーグルはこの動きに対して、オプトアウト機能を準備することで、ユーザーの意志を尊重し、選択できる機会を自発的に用意したという形にした訳である。
このオプトアウト機能は、現在デフォルトで表示するようになっているターゲット広告を、ユーザーがそれぞれのポータルサイトにおいて操作することによって、表示しなくするようにする機能である。グーグルではグーグル本体のターゲット広告のみならず、アドセンス提携サイトや先頃買収したダブルクリック提携サイトのターゲット広告も表示しなくなる。広告媒体としての価値は否応なく下がることになるだろうが、それでもなお、このように素早い対応を見せたのは、立法による公的規制を是非とも回避したかったからだろう。調査の結果、「プライバシー侵害の畏れがある」となれば、それを規制する法案が出されることにもなるだろう。仮にオプトインを必須とする規制、つまり、「ユーザーが自分の意志でそう望まなければターゲット広告を表示してはならない」というような決まりができれば、営業戦略に大ダメージを受けることになるからだ。オプトアウトとオプトインではそのくらい、天国と地獄くらいの差がある。
オプトアウトであれば、何もしないデフォルトの状態で広告を表示することができるので、現在表示されている広告を停止する必要もない。そして一般のユーザーは、特別の理由や感情がない限り、わざわざ操作して「オプトアウト」しようとはしないので、かなりの歩留りを期待することができる。また、「わざわざ広告をオプトアウトするほどの」人はもともとターゲット広告によってモノを買ったりしないだろうということを考え合わせるとダメージは軽微であると考えられる。一方、「オプトイン必須」の規制ができた場合、現在表示している広告は全て一度停止し、その上でユーザーが広告配信を許可するまで待たなくてはならない。いったいどれだけの人が「わざわざ広告を入れてほしい」と望むだろうか。他にこれだけ広告が氾濫している世の中で。絶望的に少ないだろうことは火を見るより明らかだ。こうなってはおしまいである。それを回避するためになんとか「オプトアウト」で手を打とうとしているのだ。市場の大きさや拡大傾向からみても、これは2社に留まらない問題だろう。

グーグルで実装されたオプトアウトボタン (http://www.google.com/privacy_ads.htmlより)
この調査は今年5月、《コンシューマーズユニオン》《コンシューマーアクション》など15の消費者団体から寄せられた「ターゲット広告が消費者のプライバシーを脅かす」との懸念を示し調査を要請する書簡に基づいて、下院エネルギー商業委員会がヤフー、グーグルをはじめとするポータルサイト運営会社やインターネットサービスプロバイダー全33社に対し、調査要請書を送ったものだ。ヤフー、グーグルはこの動きに対して、オプトアウト機能を準備することで、ユーザーの意志を尊重し、選択できる機会を自発的に用意したという形にした訳である。
このオプトアウト機能は、現在デフォルトで表示するようになっているターゲット広告を、ユーザーがそれぞれのポータルサイトにおいて操作することによって、表示しなくするようにする機能である。グーグルではグーグル本体のターゲット広告のみならず、アドセンス提携サイトや先頃買収したダブルクリック提携サイトのターゲット広告も表示しなくなる。広告媒体としての価値は否応なく下がることになるだろうが、それでもなお、このように素早い対応を見せたのは、立法による公的規制を是非とも回避したかったからだろう。調査の結果、「プライバシー侵害の畏れがある」となれば、それを規制する法案が出されることにもなるだろう。仮にオプトインを必須とする規制、つまり、「ユーザーが自分の意志でそう望まなければターゲット広告を表示してはならない」というような決まりができれば、営業戦略に大ダメージを受けることになるからだ。オプトアウトとオプトインではそのくらい、天国と地獄くらいの差がある。
オプトアウトであれば、何もしないデフォルトの状態で広告を表示することができるので、現在表示されている広告を停止する必要もない。そして一般のユーザーは、特別の理由や感情がない限り、わざわざ操作して「オプトアウト」しようとはしないので、かなりの歩留りを期待することができる。また、「わざわざ広告をオプトアウトするほどの」人はもともとターゲット広告によってモノを買ったりしないだろうということを考え合わせるとダメージは軽微であると考えられる。一方、「オプトイン必須」の規制ができた場合、現在表示している広告は全て一度停止し、その上でユーザーが広告配信を許可するまで待たなくてはならない。いったいどれだけの人が「わざわざ広告を入れてほしい」と望むだろうか。他にこれだけ広告が氾濫している世の中で。絶望的に少ないだろうことは火を見るより明らかだ。こうなってはおしまいである。それを回避するためになんとか「オプトアウト」で手を打とうとしているのだ。市場の大きさや拡大傾向からみても、これは2社に留まらない問題だろう。
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城崎裕一
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『 ターゲット広告のオプトアウト機能をグーグルとヤフーが相次いで発表、プライバシー侵害危惧との妥協点探る 』に対する






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