ウェブサイトを評価し採点、NTTデータが「HAREL」(ハレル)公開

2008年09月09日(火)

[ 98 号]

 NTTデータは8月28日、ウェブサイトを高齢者や障がい者の観点で診断し、その評価を点数で表示するサービス「HAREL(ハレル)」を公開した。操作は簡単で、サイト上でチェックしたいウェブサイトのアドレスを入力してボタンを押すだけ。もちろん無料だ。

HAREL(ハレル) ウェブサイトのバリアフリー度を診断するNTTデータの無料サービス。ソースコード上の問題点を指摘してくれるので便利。http://harel.nttdata.co.jp/

HAREL(ハレル) ウェブサイトのバリアフリー度を診断するNTTデータの無料サービス。ソースコード上の問題点を指摘してくれるので便利。http://harel.nttdata.co.jp/


 「ハレル」とは「誰にでも享受される、晴れわたる空」をイメージした造語。同社広報部の高橋沙矢香氏によれば、「ウェブサイトの利用のしやすさ、すなわちアクセシビリティについて研究を重ね、ハレルも当初は社内ツールとして運用を行った。その結果、自社だけでなくクライアント企業のウェブサイトについてもアクセシビリティの改善が見られたので、今回の公開に踏み切った」という。

 ハレルの診断基準は「音声読み上げに対応しているか」「画像に代替テキストが付いているか」など、約130の観点におよぶ。これらはウェブ技術の標準化団体であるW3Cが策定したガイドラインであるWCAG1.0やJIS X8341-3など、アクセシビリティに関する技術標準を参照しながら、NTTデータが独自にアレンジした。

 そこで実際に世の中のウェブサイトの「バリアフリー度」はどうなっているか、ハレルを用いて著名なサイトを早速チェックしてみた(表参照)。ポータルサイトがやや低調なのに対して官公庁はまずまず好調、企業サイトも昨今のCSR(企業の社会的責任)への関心の高まりを反映してか、比較的高い値を示した。エンターテインメント系サイトも健闘している。ちなみにitnp.netは63点、ハレル自体は100点満点だ。開始間もない1日現在で、アクセス数は2万を超えすでに約2000のサイトが診断されている。


 ハレルは点数だけでなくソースコード上の問題点も表示するので、ウェブ制作者は診断結果に従ってウェブサイトの改善点を修正することができる。また同一サイトを継続的に診断する場合、最高点・最低点・平均点も同時に表示される仕組みで、どれだけ改善が進んだかも把握しやすい。

 高橋氏はハレルの具体的な活用方法について「ウェブ制作者、あるいは企業のウェブ担当者がCSRの一環としてアクセシビリティ対策を行うなどの用途に向いている」と説明する。利用状況のログも取っており、それらのデータを元に今後、ウェブサイトの「バリアフリー度」がどの程度進んでいるか、あるいは効果的にアクセシビリティを向上する方法などについて公表や提言をする考えだ。

 CSRの取り組みが加速する昨今、ハレルは、ウェブサイトのバリアフリー化の参考にできそうだ。サイトの「人気」との連関が必ずしもあるとは言えない部分もみられはするが、何より手軽なツールなので、まずは試してみてはいかがだろうか。
( 斉藤円華 )

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