2002年の西友買収から、2005年には53%出資で事実上西友を傘下に置き、西友の経営再建を切り口に日本への市場参入を図ってきたウォルマート。今年8月中旬に西友から発表された六期連続の赤字修正報告を機に、再び米日各メディアからの注目を集めている。
“Everyday Low Price”(EDLP)を標語に、徹底したコスト削減で低価格による商品提供を実現させてきた米国ウォルマート(Wal-mart Stores Inc.)。最近では、中国やメキシコでの大成功が挙げられるように、積極的な海外進出が目立ち、2007年にはラテンコミュニティにおけるベスト企業トップ50にも選ばれるなど、世界トップの売り上げを誇るスーパーセンターへと成長した。
日本においては、2002年の西友買収後、2005年には西友株のほぼ半分を買収し、事実上西友がウォルマートの傘下に入る形で日本へのビジネス参入を試みたが、他国での成功とは裏腹に、西友の再建も予定通りに進まず、遂には六期連続の赤字予想報告が公表された。
2007年12月期の業績予測では、売上げ高9630億円、営業利益46億円で当期損失59億円という赤字の見通し。2002年の参入時よりウォルマートが西友に費やした投資額は通算して1000億円以上にも上る一方で、6年目となる今年も大幅な下方修正となった営業不振に、ドイツや韓国からの撤退に続き、「日本からも撤退か?」と噂も立ち始めている。これに対し、西友の代表執行役、エド・カレジェッスキー氏は「ウォルマートは依然日本のマーケットを重要視している。ウォルマートからはまだ日本撤退の話を聞いてはいない」と日本撤退については否定、未だ西友の経営向上の意思を表明している。
経営不振の理由では、ウォルマート流の経営が果たして日本の消費傾向に適っているかどうかが問題視されている。西友は旧経営陣の一掃と日本には珍しい1600人にも上る希望退職を行い、トップを米国ウォルマートからの派遣で埋め、チラシ等も一切排除、と大幅な改革を行った。しかし結果として、日本の小売市場に詳しい人間が乏しく、日本の消費者傾向が読めなくなった点を多くのメディアは指摘している。ウォルマートの成功の背景には、一週間の買い物を車でまとめ買いするアメリカ人の消費傾向があり、「チラシの特売」よりも「全店低価格」の影響が大きいという。しかし逆に日本では頻繁にチラシをチェックする傾向が強く、また価格だけでなく品質も求める日本人気質から、安さだけでは消費者が飛びつかないという事実も伴う。世界のウォルマートを日本でも確立できるか、「正しい方向に進んでいる」と主張するカレジェッスキー氏の腕が問われるところである。

ウォルマートの傘下で経営再建を図る西友(ウォルマートプレスリリースより)
“Everyday Low Price”(EDLP)を標語に、徹底したコスト削減で低価格による商品提供を実現させてきた米国ウォルマート(Wal-mart Stores Inc.)。最近では、中国やメキシコでの大成功が挙げられるように、積極的な海外進出が目立ち、2007年にはラテンコミュニティにおけるベスト企業トップ50にも選ばれるなど、世界トップの売り上げを誇るスーパーセンターへと成長した。
日本においては、2002年の西友買収後、2005年には西友株のほぼ半分を買収し、事実上西友がウォルマートの傘下に入る形で日本へのビジネス参入を試みたが、他国での成功とは裏腹に、西友の再建も予定通りに進まず、遂には六期連続の赤字予想報告が公表された。
2007年12月期の業績予測では、売上げ高9630億円、営業利益46億円で当期損失59億円という赤字の見通し。2002年の参入時よりウォルマートが西友に費やした投資額は通算して1000億円以上にも上る一方で、6年目となる今年も大幅な下方修正となった営業不振に、ドイツや韓国からの撤退に続き、「日本からも撤退か?」と噂も立ち始めている。これに対し、西友の代表執行役、エド・カレジェッスキー氏は「ウォルマートは依然日本のマーケットを重要視している。ウォルマートからはまだ日本撤退の話を聞いてはいない」と日本撤退については否定、未だ西友の経営向上の意思を表明している。
経営不振の理由では、ウォルマート流の経営が果たして日本の消費傾向に適っているかどうかが問題視されている。西友は旧経営陣の一掃と日本には珍しい1600人にも上る希望退職を行い、トップを米国ウォルマートからの派遣で埋め、チラシ等も一切排除、と大幅な改革を行った。しかし結果として、日本の小売市場に詳しい人間が乏しく、日本の消費者傾向が読めなくなった点を多くのメディアは指摘している。ウォルマートの成功の背景には、一週間の買い物を車でまとめ買いするアメリカ人の消費傾向があり、「チラシの特売」よりも「全店低価格」の影響が大きいという。しかし逆に日本では頻繁にチラシをチェックする傾向が強く、また価格だけでなく品質も求める日本人気質から、安さだけでは消費者が飛びつかないという事実も伴う。世界のウォルマートを日本でも確立できるか、「正しい方向に進んでいる」と主張するカレジェッスキー氏の腕が問われるところである。
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松本貴子
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『 ウォルマート 他国での成功と裏腹の苦境 』に対する






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