新たなるクロスメディア型媒体を創造「eyeVio TV」開始

2007年09月19日(水)

[ 53 号]

 ソニー株式会社は、9月1日、運営する映像ネットメディア「eyeVio(アイビオ)」において、国内の動画共有サービスでは初となるクロスメディア型媒体「eyeVio TV(アイビオ ティービー)」を開始した。

東京・渋谷の街頭ビジョンへの番組配信風景

東京・渋谷の街頭ビジョンへの番組配信風景


 スポンサー企業を募り、主にユーザーからアイビオへ投稿された動画に商品やサービスの情報を埋め込み、短時間のエンターテイメント番組を制作。サイト上のオフィシャルチャンネルでの公開を軸に、テレビやインターネット、携帯電話、街頭ビジョンと複数のメディアと連携して、コンテンツの放送・配信を行なう。アイビオの有するメディア機能を企業向けに拡張し、広告媒体として活用する仕掛けだ。

 番組は、1コーナー当たりが2分程の3コーナーから成る計6分間。アートユニット「chelucy(チェルシー)」のリーダーで、人気ブロガーでもあるまつゆうさんがナビゲーターを務め、スポンサー企業の商品やサービスを、体験する様子や取材、インタビューを交えながら紹介する。国内最大手のケーブルテレビ局、株式会社ジュピターテレコムの「J:COMチャンネル」でテレビ放送に対応。また、東京・渋谷の街頭ビジョンでも、10時から24時までの毎時27分から33分の間、1時間に1回ずつ番組を配信する。

「eyeVioチャンネル」のひとつとして「eyeVio TV」を設置。ナビゲーターはまつゆう。eyeVio (http://eyevio.jp/)

「eyeVioチャンネル」のひとつとして「eyeVio TV」を設置。ナビゲーターはまつゆう。eyeVio (http://eyevio.jp/)


 「各メディアの共存・融合で、アイビオのプレイヤーやブログパーツを用い、ユーザーにコンテンツをそれぞれのブログに貼っていただいたり、ウォークマンやiPodといったモバイル機器で簡易に視聴を楽しんでいただいたりすることで、スポンサー企業は、マスとバイラルによるプロモーションの同時展開が可能になります」(同社コーポレートディベロップメント部ネットメディア開発室プロデューサー・向後氏、以下同)。

 基本的には、テレビから街頭ビジョンまで、幅広いメディアをパッキングして、スポンサー企業へ提供する。「ユーザー、コンテンツ、クライアントによる相乗効果で、従来のマス型広告宣伝媒体以上の高い影響力を発揮するメディアになるのではと考えております。そのためには、商品やサービスの利点ばかりをダイレクトに押し出すのではなく、ナビゲーターや投稿者などを介し、ユーザーの目線でのコンテンツ制作がポイントとなるでしょう」とのこと。

 同社は今年4月より、アイビオを始動。登録者数やページビュー数など、具体的な数値は現在非公開としているが、評判は上々の模様。「アイビオとの同時多発的な取り組みで、一層弾みを付けたいですね。クロスメディアは以前からある広告手法ですが、その効果的な仕様については未知の部分があり、今後も進化していくと考えております」と、効果測定や実績を基に、スポンサー企業にとって、より有効的なメディア連携を指向していく。

 ユーザーを巻き込んだクロスメディア型媒体の事例では、インターネットと放送を融合させた米国の「カレントTV」が挙げられる。しかし、今回程多数のメディアを駆使した展開は、捉え方によっては、世界初とも言える要素を多分に含んでいるようで、引き続き動向に高い注目と話題が集まる。
( 森村康久 )

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