ファミリーマートで家事代行サービスのチケット販売

2007年10月30日(火)

[ 59 号]

 ファミリーマートは16日から、家事代行サービスが受けられるチケットの販売を、八都府県(東京・神奈川・埼玉・千葉・京都・大阪・兵庫・奈良)の3300店舗で開始した。業界大手「ベアーズ」のチケット代行販売を行うもので、掃除、洗濯、買物、食事の用意などのほか、子どもの送迎にも対応する。利用方法は、ファミリーマート店内のFamiポートでチケットを購入し、コールセンターへ電話。そこで、サービスの内容や希望日時を申し込むことになる。料金は2時間半で9800円(交通費や損害保険料含む。ベアーズに直接依頼した場合は9562円50銭)。

ファミリーマート店内のFamiポートでチケットを購入する

ファミリーマート店内のFamiポートでチケットを購入する


 一部で、同社が店舗店長らに介護関連の資格を取得させ、「福祉コンビニ」を目指すという報道が出ているが、ファミリーマート広報の新野氏によると、
 「それは確定していない話。あくまでベアーズとの提携は、弊社が掲げる《ユニバーサルサービス》の一環として考えてもらいたい。無論、これに福祉という分野も含まれる」。ユニバーサルサービスとは、国内約7000店舗のネットワークを、サービス・情報・物流などの観点から、ひとつのインフラとして考え、現代社会の幅広いニーズに役立てようというものである。

 「確かに福祉サービスはアイデアとしては出ていたわけで、あの記事はジャストアイデア、決して悪い内容ではない(笑)。ただ、福祉という言葉が、どの企業においても安直なブランディングにつながっていることは、消費者も理解しているだろう。無論、今回のベアーズとの提携によって、先々、高齢化社会へ向けたサービスへつながっていけばと考えているが……」

 ファミマの名物《大盛り弁当》がアッという間に他社に真似され、今ではすっかりかすんでしまっている時代。これからのコンビニ業界、商品での差別化は難しくなっている。そこで、同氏は今回のサービスインの意義を、福祉サービスへのステップではなく、むしろ、収益モデルの転換事例としてとらえている。

 「コンビニを宣伝ツールとしてとらえた場合、企業のメリットは計り知れない。例えば、『スパイダーマン』の興行成績が一番良かったのは、弊社がチケットを先行発売して、全面バックアップしたパート1。600万枚売り上げたのだから、下手な媒体に広告を打つより、はるかに効果が大きいことが分かる。現在も、大々的に宣伝しているサントリー『伊右衛門』のセールスが絶好調。このあたりが、広告インフラとしての側面にいち早く目をつけた弊社ならではであり、今後も斬新な仕掛け・可能性を探っていきたい」

 もちろん、ベアーズの宣伝効果も然り。実際、「家事代行サービスの市場は拡大しつつあるが、利用したくてもどこに頼めば良いのか分からない」という利用者の声が届いていたのだから、反響について触れるのは今さら野暮というものだろう。なお、余談になるが、今回のメインターゲットは働く若い女性とのこと。そのため、首都圏の店舗を中心としたスタートで、今後は反響を見ながらエリアを随時、拡大していくということだ。
( 板垣威史 )


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