無料でドリンクを提供 ~最新の自販機広告事情~

2007年06月05日(火)

[ 39 号]

既存するアペックス製自販機は割引となり、これから設置するものに関しては全て無料で提供する

既存するアペックス製自販機は割引となり、これから設置するものに関しては全て無料で提供する


 最近の自動販売機は、単純に商品を販売するだけではなく、同時に情報発信型の広告媒体としても注目を集めている。これまでの自動販売機という概念を打ち破った新しい広告形態に、多種の企業が参入を始めた。

 人材採用事業を展開している株式会社ウィル・ビーは、広告を印刷したカップと、自販機の液晶画面によるCM放映でスポンサーから収入を得て、自動販売機のコーヒーやジュースを割引または無料で提供するサービス、『メディカフェ』を6月下旬から開始する。ウィル・ビー広報の串間氏は、「何か新しいニッチメディアはないかと考えていた時に、たまたま紙コップでコーヒーを飲んでいた社員を見て、そう言えば紙コップ式自動販売機の紙コップと、ドリンクが抽出されるまでの待ち時間を有効活用して広告を打てば、相当なリーチ力が見込めるのではないかと気付いたのです。そこで、自動販売機メーカーの株式会社アペックスと提携して、今回のサービスが実現しました」と語る。確かにあの退屈な待ち時間を有意義に過ごすことが出来る上に、ドリンクが割引や無料というのは消費者にとっても嬉しい話である。同社が実際に30人規模の会社で、自動販売機の無料サービス実験を行ったところ、1日に百杯も飲まれたという結果から、ニーズはあると確信したそうだ。串間氏は、「自販機の内容に関係がないCMも流せるので、今後はテレビや雑誌など他の媒体とクロスメディアをしていきたい」と語った。

 その他には、自動販売機メーカーのサンデン株式会社が開発をした次世代機『I See Station(アイ・シー・ステーション)』は、ウィンドウズ XPのパソコンを搭載した、18インチの大型タッチパネル式液晶画面に、サンプル品の画像や広告映像を表示することが出来る。各自販機ごとに商品の売上げをリアルタイムに計算して、販売ランキングなどの各種情報を表示することも可能だ。システム運用大手のTIS株式会社と連携し、情報ステーション機能をあわせもった自動販売機として、7月に第一号機が設置される予定である。

 そして、クロスメディア・ソリューション事業を展開しているモバイルゲート株式会社が開発した、日本初の〝紙の自販機〟『ドコデジ』は、自動販売機に見たてたデザインの紙製POPで、どこにでも設置が可能なのだ。POPに描かれた商品におサイフケータイをかざして、非接触ICリーダーライターやQRコード読み取り機能を使用すると、各種キャンペーンへの応募やクーポン取得の他に、電子書籍の購入など各種コンテンツを利用出来る。同社では7月にサービス開始を予定している。

 今までの自動販売機は、ジュースが出てきた瞬間にその役目を終えていた。しかし、これからはテレビや雑誌、インターネットから情報を得る以上に、街角や職場の自動販売機からの情報を目にする機会が増えそうである。
( 石田絢子 )

キーワード


記事についてのご意見・ご感想

東京IT新聞 特集ラインナップ

専用サーバ・専用レンタルサーバーは at+link におまかせ!

Apple Store(Japan)

東京IT新聞HOTキーワード
東京ITイベント情報

イベントカレンダーを見る カレンダーを見る