Popfly、オープンベータ版へ

2007年11月13日(火)

[ 61 号]

 マイクロソフト(以下MS)の新しいオンラインマッシュアップツール「Popfly」が、さる10月19日、オープンベータ版として公開された。

http://www.popfly.ms/よりサインイン後のホーム画面

http://www.popfly.ms/よりサインイン後のホーム画面


 Popflyはコーディングができなくとも、ガジェット、音楽、ウェブページ、アプリケーションなどを組み合わせてウェブアプリケーションを作成をできるツール。目指しているのは「RIA」(リッチインタラクティブアプリケーション)で、今までのウェブアプリケーションよりも表現豊かだ。

 このサービスを利用するには、まず「Silver Light」というプラグインをインストールするが、Popflyの中核となるエンジンであるSilver Lightこそ、この動きにおけるMSのキラーアプリケーションである。

 SilverLightは、同社のネットワークツールとしては珍しくウィンドウズやIEに依存しない。ウィンドウズ上では、IE6とIE7の他に、Firefox1.5以降、Safariにも対応している。さらにLinux版である「MoonLight」も用意されるようだ。

 これまで、ウィンドウズやIEに囲い込むネット戦略を採っていたMSだが、ここでは徹底的にオープンにこだわっている。開発環境も特定のものを想定していない。これから「Visual」シリーズでSilverLight対応が始まるが、それを使わなければ開発できないわけではないのである。

 動画・メディア制御にはXMLベースのテキストファイルXAMLやJavascriptを使い、テキストエディタなどの一般的なツールだけでも開発できるようになっている。ユーザの操作に連動するためのイベント処理もSilverLightプラグインからJavascriptイベントが上がってHTML側のJavascriptコードで拾うことができる仕掛けだ。

 さて、その先鋒である「Popfly」の使い勝手であるが、最大の特徴はマッシュアップの設定の仕方だ。「ブロック」と呼ばれる各サービスを表す立方体についている青い丸印をマウスでクリックして矢印をつなげることでマッシュアップを設定する。非常に直感的なインターフェイスだ。ウィンドウの右側には「チュートリアル」があって、その通りにやれば猫の写真を検索するマッシュアップがすぐにできるようになっている。

各サービスを表す立方体「キューブ」をクリックして矢印でつなげる

各サービスを表す立方体「キューブ」をクリックして矢印でつなげる


 使ってみると、本サービスでのMSの一つのテーマが「とっつきやすさ」にあることがわかる。開発の裾野をまず拡げることでシェアを狙う作戦である。事実、SilverLightを使ったPopflyでは、マウスだけでマッシュアップを作成する機能など、プログラマでない層にも訴求する仕掛けが施されている。

 リッチインターフェイスの土壌は拓けたばかりだ。競合しうると言えそうなアドビの「AIR」もまだこれからで、現在クローズドテスト中のグーグルやヤフーがどんな形で入ってくるのか、分からない。「リッチ」の名のとおりユーザが本当に豊かな気分になれるような時代が来ることを願う。
( 城崎裕一 )

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