ビジネス特化型SNSの可能性を探る

米国・最大手が2008年春上陸。

2007年11月27日(火)

[ 63 号]

 SNSの普及は目覚ましく、現在国内最大手のミクシィでは1100万人ユーザーを抱える(2007年7月末発表)。日本でSNSと言えば、ミクシィに代表されるように、会員同士でコメントを交換し合う友達感覚のコミュニティという側面が強い。一方SNS先進国米国に目を向けると、SNSをビジネス分野で積極的に活用するケースが増え、定着している。いわゆる“ビジネスSNS”。その代表格といえば、シリコンバレーから広まり、現在は世界130カ国で約1400万人以上が利用している「Linkedin」だが、2008年初頭にも日本語版サービスを開始するという。日本でもビジネスSNSに注目が集まるのは間違いない。そこで、今回は、Linkedinをモチーフにしながらも、独自のサービスを模索する“ビジネスSNS”「キャリコネ」を運営する株式会社グローバルウェイ 取締役 インターネット・メディア事業部長 新上幸二氏に話を聞いた。

新上 幸二 (株式会社グローバルウェイ取締役)…2002年東京大学医学部健康科学・看護学科を卒業。IBMビジネスコンサルティングサービス、(株)インデックスを経て2006年12月から現職。著作に、Mobile2.0(共著・2006年、インプレス・ジャパン)、ケータイ白書2007(記事出稿・2006年、インプレスR&D)がある

新上 幸二 (株式会社グローバルウェイ取締役)…2002年東京大学医学部健康科学・看護学科を卒業。IBMビジネスコンサルティングサービス、(株)インデックスを経て2006年12月から現職。著作に、Mobile2.0(共著・2006年、インプレス・ジャパン)、ケータイ白書2007(記事出稿・2006年、インプレスR&D)がある


 「Linkedinには会員の本名と出身大学、現在の職業・役職などが公開されており、通常のSNSと同様にリンクを辿ることでアクセスすることが可能。アメリカは、生涯転職回数が5~8回と言われ、常にキャリアアップのための転職を考えている多くのビジネスマンがLinkedinに登録している」(新上氏)

 転職と言えば、日本にも企業と転職希望者を繋ぐ転職サイトは多数存在しているが、Linkedinのように会員同士で情報を交換できるSNSはまだ少ない。昨年7月から活動しているSNS「キャリコネ」は、会員の本名を公開していることも含め、「Linkedin」の構造を日本に持ち込んだ最初のビジネス特化型のSNSとも言えるだろう。そのきっかけについて新上氏は、「当社の代表の各務が、海外の大学を卒業し帰国した際、転職やその他の部分で支援してくれたのが同窓のネットワークだった。ビジネスを進める上で、ネットワークのありがたみを実感したからこそ、その有用性を知って欲しくキャリコネを立ち上げた」と語る。

ビジネスパートナーを広げるSNS。ビジネス特化型SNSとしてスタートしたキャリコネのトップページ。リクルートにも活用できるが、人脈を広げ、深めることがメインとなる(http://careerconnection.jp/)。新上氏「ビジネスマンのためのプラットフォームになるべく試行錯誤中。システム開発から自社で行っています」

ビジネスパートナーを広げるSNS。ビジネス特化型SNSとしてスタートしたキャリコネのトップページ。リクルートにも活用できるが、人脈を広げ、深めることがメインとなる(http://careerconnection.jp/)。新上氏「ビジネスマンのためのプラットフォームになるべく試行錯誤中。システム開発から自社で行っています」


「実際にLinkedinを使ってみてわかったのが、会員のほとんどがリクルートに利用しているということ。自社のサービスや商品をPRしたり、仕事の取引先を広げるために活用することも可能なのですが、その辺の対応がまだないですね。キャリコネはそのようなビジネス全般に使えるツールにしたいと考えています」と言う。

 また、「リクルートの側面では、従来の転職サイトと異なり、その企業に在籍する人物にアクセスすれば、職場の環境や実際の仕事内容を聞くことも出来ます。会員同士のコミュニケーションを可能にしたことが大きな違いですね」とも。

 今後は、有料会員制度の導入や出身大学、在籍する職種別の懇親会を開催するなど、会員同士の交流を深める場の提供も計画している。

「海外のパッケージの焼き直しでなく、日本人が作る日本人のためのビジネス・ネットワーキングツールとして、ビジネスマンにとって手帳のような存在に進化させたい」。新上氏は、キャリコネで日本人のビジネスのかたちを変えていきたい、そう締めくくった。
( 櫻井弘次 )

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