無料英語学習コミュニティ「iKnow!」

英語教育市場に波紋?!

2008年01月16日(水)

[ 67 号]

 英語学習エンジンを持つ無料SNS「iKnow!」をご存じだろうか。運営するセレゴジャパンは、「最強の記憶術」(日経BP社)で知られるアンドリュー・スミス・ルイス氏が創設者。社としてのミッションも「人が学習するメカニズムを脳科学・認知心理学の見地から解明し、学習効率を飛躍的に高める」ことにあり、このエンジンを搭載した学習アプリケーションは、大手企業、教育法人、米国政府機関などで幅広く採用されている。β版ながら、昨年12月の時点で3万人のユーザーを獲得しており、今後、英語教育市場に波紋を投げかけるのは必至と言っていいだろう。

無料でここまで使える英語学習ツールがあっただろうか。iKnow!(http://www.iknow.co.jp/)

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 さて、その中身だが、学習は目的によって「チャンネル」を選択する形式となっている。例えば「TOEICチャンネル」を選択すると、基礎・中級・上級・「UK/AUS」の4セッションに分かれ、それぞれにリーディング・リスニング・総仕上げの3ジャンルが用意されている。いずれもネイティブの発音と同時にイメージや例文を見て、単語やフレーズを暗記できるほか、ヒアリングしながらタイピングすることで、リスニングとライティング両方のスキルが向上するような工夫もなされている。また、セッションの最後には、各アイテム、例文に対するスキルレベルが表示され、レッスンの進捗や学習パフォーマンスなどの細かいデータも保存されるため、スケジュール設定などの手間もかからない。

 「今も英会話教室に通うビジネスマンは予習・復習に時間が割けず、成果が上がらないまま終わることが多いようだ。単語など基礎レベルに時間を費やす場合、レッスン中に本格的な会話までたどりつけないといった話もよく聞く。とはいえ、リアルに先生と喋れることの意義は大きい。確かにこのサイトは単体でも十二分の効果が上がるが、既存の有料学習を否定するのではなく、補完的な役割を果たすものと考えてほしい」(担当・長谷川氏)

 気になるSNS機能は、欠かすことのできないスパイスとなっている。つまり、単なるアプリケーションとして使用した場合、三日坊主になってしまうところが、第三者の目線があることで、モチベーションの維持に大きな役割を果たすわけである。「コースごとで同じ目的の友達ができるほか、『チャンネルオーナー』という先生的な人物からアドバイスがもらえたり、ディスカッションの機会を持てる。同じ職場で働く者同士が進捗状況を競い合うといった現象が起こっているのも興味深い。もちろん、プライベート設定も可能なので、一人で頑張りたい人はご安心を」

 また「iKnow!モバイル版」と「同ポッドキャスト」がスタートしたことも補足しておこう。電車内など、ウォークマン時代から変わらぬ英語学習の場で利用できるわけだ。「PCという枠を決めてしまうのではなく、デスクレスな学習スタイルがあってもいい。その上で、コアツールをどれにするかは人それぞれ」。あらゆるインフラが浸透した今、学べる仕組みが多いに越したことはない。

 なお、会員属性は高校生から社会人まで幅広く、「シルバー層が認知症予防のため、脳トレ的な使い方をするケースも目立っている」とのこと。ただ、広告ベースで運営されながらも、同社CEO・エリック・ヤング氏は「学習を妨げるバナーの入れ方はしない」と宣言している。そのため、今後、ビジネスとしては、学習コンテンツのライセンス販売などが視野に入っている。
( 板垣威史 )

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