食の品質表示専門サービス「品質表示.com」、本格スタート

2008年01月22日(火)

[ 68 号]

 食品偽装が社会を賑わわせた昨年。あまりの悪質さに腹立たしいことが多かったが、その余波が消費者やマスコミの過剰反応を生んでいることも事実で、A社の表示はOK、B社はNGといった法律のグレーゾーン・矛盾が浮き彫りになったことにも注目しなければなるまい。さらに今年は、4月に改正食品衛生法が施行され、農業・水産業など一次産業にも出荷の際、これまで必要なかったラベル表示が義務づけられるのだから、事態はますます複雑になってくる。

 そんな背景を受け、イーオプティマイズは、7日から食品偽装問題の対策として、食の品質表示専門ウェブサービス「品質表示.com」を開始した。現在は、食品を取り扱う企業から、品質規格書や製品ラベルなど品質表示に関する記載の添削や作成依頼を請け負い、法律・法規と正確に照合するサービスを提供している。携わるのは、同社とコネクションのある薬事法管理者や食品安全マネジメントシステム審査員、オーガニック検査員など「食の専門家」。ベータ版の段階から問い合わせが殺到していたことから、本格的なサービスインとなった。

品質表示.com(http://hinhyo.com/) 入金から作成・添削作業の完了・納品まで、7~10日間という迅速な対応も魅力

品質表示.com(http://hinhyo.com/) 入金から作成・添削作業の完了・納品まで、7~10日間という迅速な対応も魅力


 「昨年は広報活動を全く行っておらず、開始から3日で10数社の正式登録があったのだから、食品会社の関心というか、危機感が伝わってくる。特に手助けしたいと考えているのは、100人以下の中小・零細企業。そのほとんどは有資格者を社内に置けず、高額を支払って外注している実情がある。また当然ながら、一次産業に携わる人は4月の法改正にあたってそのノウハウを持っていない。これを眺めているだけでは、70兆円産業といわれる食品業界の根幹が脅かせられることになる」(同社担当・若松氏)

 もともと食品メーカー出身でこの分野に明るい同氏は、「昨年を振り返ると、法的なクリアの仕方を知らなかったばかりに、気の毒な思いをした企業が目についた」とも話す。つまり、解釈ひとつで白にも黒にもなり、運が悪ければ格好の見せしめとなってしまう訳だ。「例えば『紀州梅干』『博多めんたいこ』と表示されていても、多くの原材料は中国であるのは周知。ただ『加工地=産地』という解釈は問題ない。一方で、わずかな成分含有量などの解釈ミスで回収を余儀なくされた製品もある。このサイトに求められているのは、品質表示に関してあらゆる角度から法律をクリアすると同時に、その啓蒙であると考えている。先々は業者間の情報交換が行えるSNSや、飲食店へ向けた新メニューのアイデア・紹介を行うなど、食品業界全体を活性化させるポータルへ発展させられれば」

 余談だが、親族経営だったM社を告発した元従業員は、その時すでに独立開業しており、顧客をそっくり獲得したという話もある。「あの事件は論外だが、同業同士の足の引っぱり合いで回収騒ぎに発展することは本当に多い」。本サービスは製品一アイテムからでも受けられ、規格書の新規作成2万9800円、添削だけなら1万5750円という破格の安さを誇っている。過剰な意識の高まりから、何が正しいのかが見えなくなりつつある昨今、どの企業でも気軽に利用できる「品質表示.com」には、ぜひその指針となってほしい。
( 板垣威史 )

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